2011年06月04日

17, Rue de Beaujolais - 75001 PARIS/Le Grand Véfourの午後

ama_jikan_a_paris_le_grand_vefour.jpg


2010年11月24日、昼。パリ1区。ボォジョレ通り沿いにあるレストランに来た。ナポレオンも食事をしたことがあるというパレ・ロワイヤルにある格式高きレストラン ル・グラン・ヴェフール(Le Grand Véfour)。パレ・ロワイヤルは東京人の自分に新宿御苑のフランス式庭園(プラタナス並木)あるいは昭和記念公園立川口のイチョウ並木を脳裏にちらつかせた。風景写真を撮り歩いていた頃のことを思い出せてくれた。そんなせいか、パリにいてもどこか懐かしくさせる不思議な感覚。パリの中で、年中足を運び眺め続けてきた東京の中のフランスを思い出させてくれる。とても静かで優しい光が差す場所。ギャルリー・ヴィヴィエンヌのあたりからパレ・ロワイヤルのあたりは、パリ滞在中何度も歩いた場所。
ama_jikan_a_paris_le_grand_vefour_title.gif

1784年に「カフェ・ド・シャルトル(Café de Chartres)」ができ、その10年後にジャン・ヴェフール(Jean Véfour)がやってきてからこのパレ・ロワイヤルのカフェはレストランへと生まれ変わった。

1914年から1945年までのル・グラン・ヴェフールは翳りの時代。第二次世界大戦終了後、マキシム(日本でもお馴染みのマキシム・ド・パリ)の所有者であるルイ・ヴォダブル(Louis Vaudable)がル・グラン・ヴェフールを買い取り、やがて1948年にレイモン・オリヴェル(Raymond Oliver)に譲渡されたル・グラン・ヴェフールはかつての輝きを取り戻した。

ama_jikan_a_paris_le_grand_vefour4.jpg


三ツ星から二ツ星、そして三ツ星に返り咲いたこのレストランは2008年に再び二ツ星に格下げされた。しかしながらこの格式。この日の食事も残念ながら恥じらいを引き換えにチャンスをものにする思い切りの良さは、カメラと一緒にバッグの中にしまったままに。星付きの格式高いレストランは、正直精神的にシンドかったな…(苦笑)、肩凝った。

ama_jikan_a_paris_le_grand_vefour3.jpg


レイモン・オリヴェルの後に就任したシェフ、ギィ・マルタン(Guy Martin)。彼の出身地の郷土菓子であるビスキュイ・ド・サヴォワ。後ろのテーブルに目をやると、ブリオッシュもビスキュイ・ド・サヴォワも、お化けみたいな大きさ。あんなにデカイものが運ばれてくるのか? すっかり油断してた。

シャンパーニュを楽しみながら前菜、主菜の握りこぶしを一回り大きくしたようなアンコウに舌鼓を打ち、チーズ盛り合わせの頃には胃袋の容量が満タンに近いことを示すカラータイマーが点滅したような気がした。それでも食べ進め、各種チーズの香りと味わいに圧倒され、更にはパート・ド・フリュイ、キャラメル、ヌガー、ショコラなどのプティフール…。

そして印象的だったのはやはりアヴァン・デセールのビスキュイ・ド・サヴォワだった。東京で何度か味わっているこのフワフワしたビスキュイのサヴォワ地方郷土菓子をパリでも食べられるとは思っていなかった。

キャプションサヴォワ地方の郷土菓子、ビスキュイ・ド・サヴォワ:Biscuit de Savoieキャプション

旅の皆に内緒でしょっぱいものに集中するという背信行為に及んでいた割には甘時間的にドンピシャの機会に恵まれた。初日にサン・ミッシェルでお菓子の神様詣をしておいたのが効いたのかもしれない。

冗談みたいに大きなビスキュイ・ド・サヴォワをセルベールに切り分けてもらう。極僅かにプツッとした薄皮の表面の歯触りにふっくらとした中の生地の食感のバランスが絶妙で美味かった。かすかにシナモンの香り。とてもシンプルなお菓子だけど、やっぱり美味い。作り方も質感も形もまるで違うのは承知しているのにもかかわらず、何故だか一瞬ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールのことを思い出してしまった。食感のバランスに、何処か重なる部分でもあったのかも。やはり首都の菓子でも地方菓子でもフランス菓子の味わいに触れてゆくと、生地の多様性に出会う。生地に様々な表現がある。フランス菓子の魅力に取り憑かれる人が出会うことができるこの多様性。

それにしても随分長いこと過ごした。この日は午後に何処かへ出かけた記憶が一切ない。それもそのはず、ずっとル・グラン・ヴェフールにいたのだった。あとほんの数時を過ぎればすぐに晩餐だ。

ama_jikan_a_paris_le_grand_vefour2.jpg


[ ル・グラン・ヴェフール(Le Grand Véfour) ]

場所:17, Rue de Beaujolais - 75001 PARIS
最寄駅:メトロ1、7番線「Palais Royal Musée du Louvre」駅より。
定休日:土、日、(2011年は8月2日〜30日、12月24日〜31日がバカンス休業)

この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。