
パリ8区。メトロを降りて地上に出ると、目の前は凱旋門(Arc de Triomphe/アルク・ド・トリオンフ)だった。ナポレオンが発注したというこの門を中心に12本の道が放射状に伸びている。ここ以外にも大きさの異なる凱旋門がパリ市内に幾つかあった。中央に伸びるのはシャンゼリゼ大通り。この日2010年11月23日、この通りでは年末恒例のイルミネーションの点灯式典がバネッサ・パラディをゲストに行なわれた。…というのは、帰国してから知った。

パリへ行く一ヶ月ちょっと前、年金制度改革法案に対するデモがフランス各地で起こって、この凱旋門前の様子をニュースで見た。滞在中、メトロの駅構内で銃を携えた軍人?(警察という風には見えなかったが、どっちなのかは判らなかった)を何度も見た。駅構内の薄暗さもあって時折物騒な印象もあった。観光都市であり、毎日世界各地のいろんな人種がいる街だから、警備もこのくらいになってしまうのかも知れない。
《参考リンク》
○フランス年金改革抗議デモに、多くの高校生参加 - MSN産経ニュース

凱旋門を横から。門の辺りは16区でシャルル・ド・ゴール広場(Place Charles de Gaulle)。パリ3日目辺りからようやく晴れ間が見えるようになった。滞在中はほとんど曇りかにわか雨、雪。十分寒かったが、パリを離れるや直ぐさまヨーロッパを大寒波が襲うことになるのも知らずに、割と快適な旅になった。


シャンゼリゼ大通りを歩いてみた。自動車メーカーのショールームが沢山並んでいたのも印象的で、幾つも立ち寄って見学した。歩道が広い。

車道の道幅のゆとりは東京だと四ッ谷駅前から飯田橋駅方面を走る外堀通りが、フランス語書籍の専門店へ出かける道すがら、帰国後何となくパリのイメージを重ね合わせられそうな感覚だった。あの一帯の空の抜け方、余白の取られ方とか、川ではなくお堀ではあるがせめてセーヌ川沿い散歩気分にさせなくもないあの大通り。神楽坂にフランス人が多いのも何となく頷ける。ひょっとしたら彼らもこの界隈に何処かパリの街並を重ねているのかも知れない。ここから先の水道橋を左に入る本郷界隈の文教地区や水道橋の坂を上った先にあるお茶の水〜神保町の学生街。パリに当てはめれば5区のカルチェ・ラタン辺りがイメージに重なる。

パリとはっきり違う点はいくつもあるが、東京はやはり若い頃から感じていた通り「坂の町」だ。パリとは坂の数が違いすぎる。パリは通りのすべてに名前が付くが、東京は坂の名前が多い。小さな坂にも名前がある。東京の地図にすべての坂の名前を記載したら、パリの地図くらい煩い地図が出来上がるのではないだろうか。
神楽坂の日仏学院や水道橋の日仏会館、飯田橋の欧明社。この界隈は東京の中のフランスを感じさせてくれる。東京に戻って、久しぶりに風景写真を撮りながら自転車で巡る東京の街並の見え方が、東京の風景を撮り始めた10年ちょっと前とは違う見え方になって感じられるようになった。

観光都市にあって観光スポット中の観光スポットでもあるシャンゼリゼ大通りには老舗の菓子屋ラデュレやルイ・ヴィトンなどが。どちらも中に入ってみた。おお、これがラデュレかと、佇まいに目を奪われた。ショーケースに並ぶ菓子の佇まいがいい。

老舗カフェ「フーケ」のある道はジョルジュ・サンク大通り。数日後の夜に歩くことになった。上の写真はフーケとは反対側。(ラデュレ、フーケの写真はまた後日)
クリスマス前とはいえ、あのハーゲン・ダッツまでビュッシュ・ド・ノエルを作るのを看板で確認して、お国柄を感じずにはいられなかった。もちろんアイスクリーム屋だけあってアントルメ・グラッセ。今回の滞在では寒くて食べる気にはなれなかったが、後日サンルイ島のベルティヨンに立ち寄ることになった。







