2007年04月08日

目白/Aigre Douce(25):ドゥース・フレーズ(再掲)

aigre_douce_douce_fraise.jpg


○ドゥース・フレーズ - Douce Fraise - (¥450)

ドゥース・フレーズは多分エーグルドゥースの生菓子の中では一番好きかもしれないくらいお気に入りのケーキ。去年エントリーしたんですが、外で撮ったせいもあって、割と適当な写真だったので、結構今回きちんと撮り直しです。季節柄、もうじき終わってしまうケーキなので今のうちに味わっておきたいケーキの一つ。

基本的なデザインに変更はないですが、一年前よりも上部のイチゴのスライスの枚数が増えてます。去年は小粒なイチゴの中心部を3枚使っていましたが、今ではスライスした粒をすべて乗せているようです。このイチゴには自家製ジャムがちゃんとかけてあります。

このドゥース・フレーズを食べると判るんですが、エーグルドゥース(の店内)に入った時の匂いって、このケーキに集約されてるような気がしますね。いつも思い出す忘れられないあの香りはこのケーキを食べることで満たされます。

アールグレイの風味の砂糖がけナッツにアールグレイの茶葉が乗ったシャンティー。アールグレイのムースにイチゴのジャム、そのジャムをたっぷり染み込ませたスポンジ、バニラクリーム、イチゴのジャムをたっぷり打ったダックワーズ生地、という構成です。このダックワーズ生地の裏側にはアーモンドスライスが沢山貼付けてあります。

アールグレイはさほど主張がなく脇役に徹し、あくまで主役のイチゴを引き立てます。このようにしっかりした作りになっていて、かつ重層的であり、品のある外観なのに無駄にツルツルテカテカせずザックリ感もあって(ここが大事だと思う)、味もいい。食べ応えはあるけど、決して重くもない。引き算はちゃんとされています。

エーグルドゥースにはイチゴのケーキがいくつかあって、例えばシャンティー・フレーズ(ショートケーキ)、フレジエ、そしてドゥース・フレーズなどですが、どれが一番エーグルドゥースらしさが詰め込まれているかと問われれば僕は間違いなくドゥース・フレーズだと返事をします。次にいいのがタルトレット・オー・フレーズじゃないかと。

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Aigre Douce(エーグルドゥース)

場所:東京都新宿区下落合3-22-13
最寄駅:JR山手線「目白」駅より徒歩5〜6分
営業時間:10:00-19:00
定休日:水曜日(祝日の場合は翌日休業)
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posted by 照乃芯 at 00:05 | Comment(3) | TrackBack(0) | エーグルドゥース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも楽しみに拝見させていただいております。私もエーグルドゥースが大好きで、特にタルト・フレーズやケーク・ショコラ・オランジュ、マドレーヌなどのファンなのですが、ショートケーキなど、シロップが多過ぎてぐちゃっとしてしまっているものや、カスタードが重過ぎるな、と感じている品も何品かあります。でも、そういったところが本場のフランス菓子なのかもしれませんね。terunoshinさんはどう思われますか?
Posted by chocolat at 2007年04月08日 14:23
chocolatさん、コメントありがとうございます。いつも見て頂いているというのも、本当に有り難く思います。すいません、いつも長々とした文章を乗せて(^^;)

エーグルドゥースは僕もすごく好きなお店ですが、結構甘い味付けをするお店という印象ですよね。僕は、ハッキリ甘くても引き算さえ存在していれば原則OKしちゃうことが多いです、割と。だから、このエントリーのドゥース・フレーズも結構甘めに出来てるんですが、アールグレイで引き算してる分、自分的にはOKのケーキだと感じてます。あんまりベタっとした甘さのケーキは好きではないんですけどね。

ただ、甘い度合いは、一年前よりもやや増してきてるかな、という印象は感じてるんです。従来のお菓子は変わらないのかも知れないけど、初めてショーケースで見るお菓子は、結構ハッキリとした甘さを持つものが目立ってきているかなと。

だから、最近はハッキリ甘いお菓子と、サッパリしたお菓子を組み合わせるようにしてます。今回なんかも、そんな感じで選んでみました。

今までいろいろなお店を回ってきたんですが、日本人好みにさっぱりとしたバランスにするお店と、あくまでフランス菓子を追求し、フランス菓子を伝えたいがゆえにハッキリと甘い作り方をしているお店があって、やっぱりエーグルドゥースは後者なんだと思います。

確かにショートケーキはかなりしっかりシロップを打っていますよね。ショートケーキは日本人にとって間口が一番大きいケーキだから、ああいう作りは好みが分かれるんでしょうね。

寺井シェフが雑誌のインタビューでかつて言っていたのは「フランスで食べる習慣がないものを作ってもフランス菓子として成り立たない」ということでした。だから最初はショートケーキをやるつもりがなかったんだそうです。例えばオーボンヴュータンも普段はショートケーキは作らず、クリスマスだけですし。

ところが、フランス人のお客さんにショートケーキ(シャンティー・フレーズ)の受けが良かったらしく、以来ショートケーキ(シャンティー・フレーズ)は続いているようです。

僕はエーグルドゥースではショートケーキはまだ2回しか食べたことがないですけど、しっかり甘い味付けはそれほど気にはしてないんです。エーグルドゥースだからこのくらいは当然してくるな、と(笑)

それに、あちこちのお店を回ってるので、甘さのバランスが自然と取れてしまうんですよ。かなり甘いお菓子を並べるお店に行っても、翌週にはまた全然違う持ち味のお店に行ったりすることがあるので。

例えばあのショートケーキがなくてもエーグルドゥースの魅力は今までと何も変わらないと思いますし、あってもなくても実はそれほど気にならないですね…。エーグルドゥースの中では、ショートケーキよりもタルトレット・オー・フレーズだとか、ケーク類の方がずっと優先順位が高くなってしまいます(笑)
Posted by 照乃芯 at 2007年04月08日 21:58
terunoshinさん、ご丁寧なお返事をいただき、ありがとうございました。ケーキへの飽くなき探究心と、一つ一つのケーキに寄り添うように愛情を傾けていらっしゃるところが素晴らしいと思います。

私も全体として無難にまとめてあるお店より、食べるごとに「おやっ?」と思わせてくれるようなものを提供してくれるお店の方に惹かれますし、それが自分の求めていたもの、あるいはそれ以上だったりすると、心底感動してしまいます。エーグルドゥースはまさにそのようなお店ですね。

最近、飯田橋のパティスリー・Kに通い詰めていたのですが、またエーグルドゥースにも行ってみたくなりました。
Posted by chocolat at 2007年04月09日 10:43
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