
○苺のショートケーキ - Short Cake - (¥420)
大粒のイチゴに可愛く絞りだされたシャンティイー。3枚のスポンジ。正方形のボックス型で、とても丸みを感じさせるフォルムです。
スポンジは口溶けがとてもいい。あっという間に消えてなくなっちゃうくらい繊細で、サロン・ド・シェフ・タケエのショートケーキ(フレジエ)を食べた時と同じくらいすっきりとした印象を持ちました。
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話は変わりますが。
ルミューのサイトは一度訪問してみてほしいですね。特に「Shopimage」のページは面白い。店内の図面に何ヶ所かカメラのイラストがあって、そこをクリックすると、そのカメラの視点で店内の様子を画像で表示してくれるんです。こういうちょっとした工夫(遊び心)が、アクセスしたお客に「クリックしてみたくなる、お店に行ってみたくなる」気持ちを与えるから。インタラクティブっていうのは本来こういうもののはずです。動かせるかどうかじゃなくて、動かされるかどうかです。作用がないものはインタラクティブではありません。そういう意味では、ちゃんとしたウェブサイトになってるんです、ルミューのは。
最近の有名パティスリーの多くに見られるサイトリニューアルは、確かに見栄えこそ綺麗だけど、サイトとしての中身に工夫が感じられない実に雛形(テンプレート)的なものばかりで詰まらなく、ガッカリしていたんです。使ってる写真が違うだけで、見せ方とか一緒なんですよ。トップのフラッシュなんか特にそう。右にならえをし過ぎなんです。
ケーキ系サイトとしてのフォーマットは存在しても構わないけど、デザインにもう一息スケベ心を出してもらいたいものです。まずシェフパティシエの存在ありきで作り込んでるサイトは単純に面白味に欠けます。名前を売るための営業窓口としてだけではなくコミュニケーションツールとしての理解を持たないと、ウェブサイトなんてただ時流に乗ってるという印象しか与えないでしょう(今さら時流もないけど)。前にもどっかで書いたけど、そんなだと結局ケーキ系ブログや掲示板で情報を集めた方が「生きた情報」が得られるということになってしまいます。まるで税金対策みたいな中途半端なお金の使い方をするくらいなら、素材にこだわったり、職人さんたちの給料に上乗せしてあげてほしいくらいです。
その点、ルミューのサイトは、デザイン的に目新しいわけでもなく、派手な仕掛けなど何もなく、余白の取り方にしても洗練の余地がまだ十分残されています。技術的には、はっきりいってフラッシュを使わなくても可能なものばかりなんですが、それでも素晴らしいですよ。シンプルな作り込みから、ほんのわずかな遊び心。今年に入ってからは更新されてないけどブログも用意されてる(忙しいだろうけど月一でもいいから更新してほしいです)。何も難しいことなんて必要ないんですね。リニューアルされた有名パティスリーのサイトを見に行くのもいいけど、ルミューのサイトも見ておいて損はないと思います。
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Patisserie LeMieux(パティスリー・ルミュー)
住所:調布市西つつじヶ丘4-6-2-108
最寄駅:京王線「つつじヶ丘」駅南口下車、徒歩20〜30秒
営業時間:10:00-20:00
定休日:水曜日
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