

聖なる心。パリ北東部の18区、モンマルトルの丘にそびえ立つサクレ・クール寺院(Basilique du Sacré - Cœur de Montmartre)。パリの寺院の中では新しい方だ。よく写真で見かける階段は印象的だが、隣にリフトがあってふもと側(寺院とは反対側)から見ると絵的にちょっと微妙だからなのかどうか判らなかったが、この時は"裏手"(?)を回っていくようなルートをとった。道が空いていてゆったりとした散策になった。

この街は歓楽街としても有名なようだが、芸術家の卵が集まって作品を売ってる広場もあって、賑わっている。そして至るところに坂がある。他の区を歩いている最中、東京の感覚からすると坂が少ない街だと感じていたので、モンマルトルへ来て坂を歩きまくってるうちに何だか楽しくなってきてしまった。パリだけど、パリ市内を歩くのとはまた違った雰囲気があって楽しかった。どちらかというとパリよりもむしろシャルトルの市街地を歩いてる時に近い楽しさがあった。




白いバス(?)もあった。機関車風といった方が合うか。街中を周遊してくれるものなのだろうか。ちょっと乗りたかったが、乗らなかった。国営昭和記念公園にもある巡回の機関車風乗り物を一瞬思い出した。


更に途中で、風車が出迎えてくれるレストラン「Le Moulin de la Galette」。




この階段の道がとても良かった。この階段はとても気に入ってしまった。階段のすぐ右にチェーン店のG20がある場所だ。段数が結構多いので大変といえば大変かも知れないが、静かで落ち着いた雰囲気のある場所。ここへ来る前にアルノー・デルモンテル(Arnaud Delmontel)へ寄ったので、階段の途中からバゲットを「杖」にして登った(本当に突いて歩いたわけではなく、杖をつくマネをしながら)。バゲットの写真はまた後日に掲載。
その「杖」はモンマルトルの丘を登ってゆくうちにみるみる短くなっていき、半分ほどの長さになったところでサクレ・クール寺院に到着した。

さすがに観光客でとても賑わっている。人出の多さはノートルダム大聖堂、パリ以上に感じた。階段の最下部には白い恰好をした人が両端にそれぞれ一人ずつ立っていて、パントマイムか何かなのか、チップを渡すと動いてくれるというよく判らなさ。この時期の極寒でもこうしているのだから、凄い人たちだ。どうか風邪を引かないでほしい。


この丘からパリを一望。ここから眺めるパリの景色はとても見晴らしが良く(写真はどれも曇り空なのでいまいち説得力には欠けてしまうのだが)、建物の窓が視認できるこの距離感がいい。エッフェル塔には登らなかったので、このモンマルトルの丘でパリの眺望を堪能できる時間が得られて良かった。パリの中では随分はずれの方まで来たような印象があるが、これでもマドレーヌ辺りまではせいぜい1kmちょいぐらいの距離だろうか。案外近い。歩いて来れる距離だ。東京では23区内の街並を小高い丘から眺めるということがないので、高尾山から眺めるようなものかな。高尾山だともっと距離があるけど。
ちなみに、このサクレ・クール寺院内での写真撮影は禁止。それゆえ外観のみの掲載。もう一つ書き加えると、中に入ったら帽子も脱がないと怒られる。一人、外国人観光客で説教されてる人を見た。
[ サクレ・クール寺院(Basilique du Sacré - Cœur de Montmartre) ]
場所:35, Rue du Chevalier de la Barre - 75018 PARIS
最寄り駅:メトロ2番線「Anvers」駅が最も近い。あるいはメトロ12番線「Abbesses」駅より。
場所:35, Rue du Chevalier de la Barre - 75018 PARIS
最寄り駅:メトロ2番線「Anvers」駅が最も近い。あるいはメトロ12番線「Abbesses」駅より。