後日紹介するシャンドンの下北ロールが日本的ロールケーキであるのに対して、パティスリー・タァイのキャフェロールはできるだけフランス菓子にありそうな風に仕上げられたロールケーキ。

ロールケーキを日本的に作るかフランス菓子にありそうな風に作るかで、その店の心情的な部分が多少見えてくる。「ロールケーキでいいじゃない。洋菓子職人だもの」という割り切りか、「フランス菓子職人でありたい」という真摯な思いを礎にした挑戦かが。
つまり、今の流れからいえば、ロールケーキはもう置かれていてもやむなし。それがコテコテのフランス菓子屋であっても。そのぐらい、ここ近年のロールケーキブームは恐ろしい。巻き寿司とかベトナム春巻きとか、最近のロールケーキとか。巻物って、昔からとかく流行るでござるな。
アーモンドスライスをびっしりと付けた表面はそれと見てすぐにシェフの意図が伺える。このロールケーキはできるだけフランス菓子風な食感や佇まいを念頭に置いている。目が粗めなスポンジで巻いてる点もそう。スポンジに巻かれているのはカフェオレ風味のバタークリーム。1スライス分で勝負するなら全体的にもっと重くてもいいと思う。その方がフランス菓子っぽい。
[ Patisserie tie(パティスリー・タァイ)下北沢本店 ]
住所:東京都世田谷区北沢3-23-21
最寄駅:小田急線「東北沢」駅下車徒歩3〜4分
定休日:水曜日
営業時間:11:00-20:00(L.O19:30)
住所:東京都世田谷区北沢3-23-21
最寄駅:小田急線「東北沢」駅下車徒歩3〜4分
定休日:水曜日
営業時間:11:00-20:00(L.O19:30)
ロールケーキ雑談でござるの巻
ロールケーキはここ数年異常なほどブームで、どこのデパート催事でも、大抵どこかのロールケーキが注目商品として売られていたり、あちこちのパティスリーで突然ロールケーキを並べるようになってる。かの新宿タカシマヤのパティシェリアでも、ついにロールケーキが並べられるようになった。その是非はさておき、流れには逆らえないものなんだろうなと思う。いや、逆らえないというか、逆らわないというか。
しかしまた、急にロールケーキを置く店が増えたなと感じる。実際、よく売れるんだろう、きっと。なんか、みんなでコンクールやってるような印象。祭りだね、これ。和洋問わず、菓子職人が参加できる祭りのテーマとしてはロールケーキってピッタリなんだろうな。
ただ、作り手と買い手の間に生まれてしまうこういう異常な消費の速度というのは、ちょっと気味が悪くも感じる。イナゴ的というか。ブームっていうものはおよそこういうものなのかもしれない。しかし、一気に群がる者は一気に散らばるもの。ワーッと群がって、サーッと散って行く。消費のされ方が早いものは廃れるのも早い。
これだけ消費者が群がる数が増え、消費の速度があるということは、これは間もなく落ち着くということでもあると思う。おそらく今がロールケーキのピークではないだろうか。ここから先、ロールケーキが素晴らしい方向へ行くのか、あるいは今の流れやその流れに乗っかってるだけの所詮セルアウトなのか、しばらくは流れを見守りたい。
個人的にはロールケーキ自体は別に悪くないかな、とは思う。たまに美味しいと感じるものもある。ロールケーキやるようになったからといって、その点だけをもってそのお店を即座に「セルアウト。」と断じるほどもはや自分は純粋な若者と呼べる歳ではないし。かといって、美味けりゃ何でもいいんじゃね?なんてほざくほど分別を持ち合わせない無頓着でもない。
日本で長年培われ、独自の発展を続けてきたお菓子たちに対して「自分はあくまでフランス菓子職人だ」との見地から挑戦するなら、どんなロールケーキが出来上がるのか見届けてみたいという好奇心は少なからず、ある。ショートケーキをヴェリーヌにしたり、日本的洋菓子をフランス菓子的に解釈する流れはきっとある。








どういうわけか、ほんとよく売れてるんですよね、ロールケーキ。
切り分けられて、なおかつ手頃な価格で買って帰れる部分が大きいんでしょうね、きっと。