
カカオ分72パーセント。一枚100gのタブレット。パリ初日、6区の両替所へ行った時に210年の歴史を誇るショコラトゥリーの小さな小さな支店の前を通った。6区と7区の境界線でもあるサン・ペール通りに構えるその本店へ足を運んだのは、それから数日経った雨の降る寒い日の夕方だった。最寄り駅はサンジェルマン・デ・プレ。
その昔、ルイ16世の薬剤師であったという店の創業者によって始まったドゥボーブ・エ・ガレは1800年から創業の老舗ショコラトゥリー(詳しくは下記の参考リンクあるいはオフィシャルサイトを)。
ブログ内参考リンク:
○連載/甘時間 - ama-jikan - パリ編 第一章(2):お菓子の神様、St Michel
何か薬屋のような静かでひんやりとした落ち着きを持ったその店に入るや、傘立てを確認するためにマダムに一度小言をもらう必要があった。その薬屋は他所の緑色したのとは違って、何処も茶色かった。かつて確かに薬であったものは、今は薬として欲する人には薬となるような不確かなものだったが、事実薬として服用して効くかどうかはそれを含んでみないことには判別出来なかった。「この薬は効きそうだ…」とタブレットを2枚購入。パリで買ったショコラはすべて帰国後の土産だった。
閉じられた花々を生けた唯一つの花瓶の中で窮屈に埋もれた我が花を引き抜き、そこから出た花は扉の外で開かれた。

ショコラ・ノワール・ヌガティーヌ:Chocolat Noir aux Grains de Nougatine
メゾン・デュ・ショコラのノワールと比べるとより静かなトーン。跳ねずに敷かれたような落ち着きというか。ペックにも似たようなものを何処となく感じる瞬間がある。ドゥボーブ・エ・ガレのノワールは72パーセントのカカオ分にしては、より煎じたような深みさえ感じる。中に含まれている粒状のヌガティーヌ(Grains de Nougatine)は一片がそれぞれ細かい。メゾン・デュ・ショコラのノワールはもう少し高いキーが僅かに含まれているように感じるし、カカオ分も12パーセント少ないので、より軽めに味わえるが、華やかな香りが立つ。他に食べたべルナションのタブレットが3枚とも55パーセントのカカオ分だったが、メゾン・デュ・ショコラの60パーセントのカカオ分よりも落ち着いて感じたのはカカオの特徴の差なのだろうか。
[ Chocolat DEBAUVE & GALLAIS(ショコラ・ドゥボーブ・エ・ガレ) ]
場所:30, Rue des Saints-Pères 75007 PARIS
最寄駅:メトロ4番線「St-Germain-des Prés」駅
営業時間:9:00-19:00
休業日:日曜日
場所:30, Rue des Saints-Pères 75007 PARIS
最寄駅:メトロ4番線「St-Germain-des Prés」駅
営業時間:9:00-19:00
休業日:日曜日