夏の新作のお菓子は、箱入り娘。パート・ブリゼ・ノルマンドという生地でリンゴの形に全体を包んだリンゴの菓子。個人的に夏にリンゴはあまり馴染みがないが、この店ならリンゴについてはきっと何か発見があると感じて、考えることもなく即座に選択。

ちなみに日持ちは10日間だそうだ。
かなり大きい菓子で、高さは8cmくらい、直径も8.5cmくらいある。ほんとにリンゴ丸ごと一個の菓子。リンゴの周囲にはシナモンの香りがするダマンド生地。中央に忍ばせてあるレーズンはまるでリンゴの種のように佇んでいる。食べ応えは十分。

この素朴な外観が、ノルマンディの長閑な牧歌的雰囲気を彷彿とさせる。行ったことないけど。
パート・ブリゼなのでよく塩気が利いてるが、ふんわりとバターの香りも心地良い。シナモンとカルバドス(リンゴ酒)で香り付けした「ふじ」は青々とした色合い。シナモンのスパイシー感がスッと抜ける。シャリシャリした食感があり、秋に食べるリンゴの味とはまた違った青味のあるリンゴの味わい。しかも、水分がしっかりと内側に閉じこもっていて、瑞々しい。
よく、梨を飲み物代わりで食べることがある。あくまで自分は。水分の多い果実だから、梨を食べてる時は何かを飲んでるのと同じ感覚で食べてる。このポンム・シュルプリーズのリンゴも、秋に食べるリンゴの味わいとは全く違った水分豊富な味わいで、梨を食べてる時のあの水分感に似た心地がある。パイ包みって、中に旨味が閉じこもってそうなワクワク感がある。

実は今までリンゴは、生のまま食べるのはそんなに好きではなくて、妙にショリショリし過ぎた食感と、水分が少なく感じられるのがどちらかといえば自分に生食を敬遠させていたぐらい。でも、こういう風に処理されたリンゴはまるで抵抗感がなく食べられた。夏でリンゴという味わい方も、ここで一つ覚えた感がある。できるだけ秋〜冬以外は手を出さずにきたフルーツだったが、これからは夏でもリンゴを楽しめるという選択肢ができて、より豊かになれそうだ。いや、もしかしたらあまり美味しいリンゴを食べてこなかっただけなのかもしれないな……。
[ Boulangerie Sous le ciel de Paris(ブランジュリー パリの空の下) ]
場所:東京都世田谷区上馬5-40-13
最寄駅:東急田園都市線「三軒茶屋」駅より徒歩10分。東急バス「若林3丁目」下車、徒歩1分。世田谷通り沿い、環七交差点交番の先。
営業時間:11:00-19:00(商品がなくなり次第終了)
定休日:日、月、火曜
場所:東京都世田谷区上馬5-40-13
最寄駅:東急田園都市線「三軒茶屋」駅より徒歩10分。東急バス「若林3丁目」下車、徒歩1分。世田谷通り沿い、環七交差点交番の先。
営業時間:11:00-19:00(商品がなくなり次第終了)
定休日:日、月、火曜