これが初めてではないが、再び食した。シェフが再現したボルドーのカヌレ。前回は一週間前だったが、薄曇りの空の下でサクッと撮影したため、見事に撃沈。記事だけは少し書いた上で、先週末に再挑戦した。

お店によっていろんな名前を付けていたりする。カヌレ・ド・サンテミリオンや、カヌレ・ド・ジロンドだとか。日本でブームになったのは1990年代と聞く。ブームが終わってきっとしばらく人の心から遠ざかったのだろうか。パティスリーが増えるようになってから、このカヌレは次第にお店で見かけられるように。どこのお店でも置いてあるわけではないが、あればよく買っていたお菓子の一つ。

最初の一口の食感がいい。カリッとした食感はこれまでのカヌレに対する感覚とは違ったもので、表面の焼き加減というか食感は東京にあるカヌレでいえばPAULのカヌレを想定してもらえれば判りやすいかも知れない。あれに近いように感じた。

それ以外のブランジュリーやパティスリーに並ぶカヌレはもっと硬く、ガリッとしている。ネッチリ感も、より上がってた。当然、皮の味わいも幾分苦い。外側の「濃さ」の主張があって、中の生地に対する感じ方で差異を感じられるということは、実はあまりなかった。それ以外の判断材料は香りだろう。ラムやバニラの利きの強さ加減。

ブランジュリーで食べられるものの方が食べやすい食感という印象がある。ビゴの店のカヌレもそうだった。パティスリーで並ぶカヌレの方が硬めに感じることが多かったな。例外的な食感に出会ったのはオー・プティ・グルマンとミラベルくらいだったろうか。
特にオー・プティ・グルマンのカヌレは食感が良く、香ばしいバゲットを齧るような小気味良い歯応えが味わえる食感だったと記憶している。

中の生地はバニラとラムの香り。バニラが強く香るのは、パリの空の下の、一つのフレーズになってる。
今まで食べてきたカヌレはとてもネッチリしていたが、このカヌレはもう少しでトロっといきそうなくらい滑らかな口溶けがある。まあ実際は、言葉ほど柔らかいわけではないが、こういった食感はカヌレ好きの人でもあまり経験がないかもしれないと感じた。前回食べた時よりは今回の方がほんの僅かにネッチリさが上がっているようにも感じられたが、感じ方の範囲かもしれない。歯にくっ付かないバランス加減が、このお店のカヌレの食べやすさ。
[ Boulangerie Sous le ciel de Paris(ブランジュリー パリの空の下) ]
場所:東京都世田谷区上馬5-40-13
最寄駅:東急田園都市線「三軒茶屋」駅より徒歩10分。東急バス「若林3丁目」下車、徒歩1分。世田谷通り沿い、環七交差点交番の先。
営業時間:11:00-19:00(商品がなくなり次第終了)
定休日:日、月、火曜(4月からは完全週休3日へ)
場所:東京都世田谷区上馬5-40-13
最寄駅:東急田園都市線「三軒茶屋」駅より徒歩10分。東急バス「若林3丁目」下車、徒歩1分。世田谷通り沿い、環七交差点交番の先。
営業時間:11:00-19:00(商品がなくなり次第終了)
定休日:日、月、火曜(4月からは完全週休3日へ)
タグ:カヌレ