2010年04月27日

上馬/Boulangerie Sous le ciel de Paris パリの空の下(27):ナポリテーヌ(再掲)

ナポリテーヌ:Napolitaine

初めて食べた頃よりも生地の層の立ち上がりを感じる。去年は、もっと貝のようなカタチだった。こないだ久しぶりに選んでみたが、相変わらず美味い。妙に懐かしい気分になる。

Chausson Italienne


あの時確かにクロワッサンにも驚いた。ブランジュリーとはいえ、クロワッサンはパティシエ仕事だと思っていた。でも、クロワッサンだけなら自分の中でここまで評価が高かっただろうか?

オープンから一ヶ月という、去年11月下旬のあの日、クロワッサンの次に食べたこのナポリテーヌ。そう。このナポリテーヌで一気に惚れたんだった。もちろん、この直後に食べたタルト・フレーズも素晴らしい味わいで、3連発でやられた日だったが、ナポリテーヌの時点でもう自分の気持ちはすでにその時決まっていたような気がする。

Chausson Italienne


生地の食感、味わい、そしてクレーム・パティシエールの炊き加減。二度でも三度でも掲載したくなる。クレーム・パティシエールが自分のツボにハマるというのは、その店との恒久的相性を意味するほど大事なことだと改めて思う。

[ Boulangerie Sous le ciel de Paris(ブランジュリー パリの空の下) ]

場所:東京都世田谷区上馬5-40-13
最寄駅:東急田園都市線「三軒茶屋」駅より徒歩10分。東急バス「若林3丁目」下車、徒歩1分。世田谷通り沿い、環七交差点交番の先。
営業時間:11:00-19:00(商品がなくなり次第終了)
定休日:日、月、火曜(4月からは完全週休3日へ)

posted by 照乃芯 at 02:01 | Comment(7) | TrackBack(0) | パリの空の下 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月25日

上馬/Boulangerie Sous le ciel de Paris パリの空の下(26):ル・ソレイユ〜トゥルト・シブスト・マング・ア・ラ・フランボワーズ

ル・ソレイユ〜トゥルト・シブスト・マング・ア・ラ・フランボワーズ:Le Soleil 〜 Tourte Chiboust Mangue à la Framboise

2007年のパリ市主催バゲットコンクールのチャンピオン(1er du Grand Prix de la Baguette de Tradition Française de la Ville de Paris 2007)として、かつてフランス大統領官邸(エリゼ宮)からの注文のために一年間お菓子などを収めていたことから、エリゼ宮シリーズ(Pour Paiais de L'Elysée)と銘打って展開されているアントルメの一つで、数ヶ月前の2月中旬に予約してあったシブストを受け取ってきた。

Chibust


お店に足を運ぶ多くのお客さんがオーダーする通常展開のアントルメとは違って、前回のパリ・ブレスト同様一点ものの特注アントルメであったため、やはり値は張った……。今年に入ってからあまり他のお店には足を運んでないので何とか予算は取れたものの、まあ、これはさすがに今回限りということで。

溢れる太陽。降り注ぐ陽射し。夜の公園の小さなベンチの上にある街灯のような存在でいられればそれでいいと思ってきた自分を照らすのは月明かりだけ。昔からそんな風にずっと思ってきた。

でも、ここにあるのは溢れんばかりの陽射し。太陽。ならば、ここに空を作ろう。水面に映り込む月明かりのように、この場に空と太陽を。東京の空の下で、まるで映し鏡のように。

Chibust


トゥルトは、かのジェラール・ミュロの造語で、背の高いタルトを意味している。おそらく塔などを意味する場合のtourと、タルトtarteを掛け合わせた言葉。

クレーム・シブスト・マングに、マングとフランボワーズ入りのアパレイユ。えぐみなどもなく、マングの大らかさにキレを含ませるフランボワーズの立ち位置。いい香りのする生地は噛むと美味しさが凝縮されており、卵のような香りもあれば、底の方をよく味わいながら噛んでいるとチョコにも似たような風味が口の中を追いかけてきた。

クレーム・シブスト・マングは密度がありながら、口溶けが滑らか。臭みもなく、スッと入って行く。生地は厚くなく、アントルメシリーズの中では、シャルロット同様、かなり食べ進められる。とはいうものの、今月二度目のアントルメは、一人ではなかった。

ama_jikan_kakko.jpg


Chibust


甘時間〜東京の空の下、アントルメを囲む午後。

ようやく、本当にタイトル通りのブログに辿り着いた。美味しいものは一人でも何人でも美味しいかもしれない。しかし、自分が触れたかったのは、こんな時間。同じ味わいを理解する人たちとともに分かち合う、そんな時間。これが本当の意味での甘時間じゃないかと、思い続けてようやくこの日、実現した。

Madeleine


ウチを出る前から、電車から車窓を眺めてる時から、そしてシャンパーニュを汲み交わした瞬間から、もうこの甘時間は始まっていた。この日関わってくれた全ての人たちが、この時間を共有してくれた。僕がやりたかった甘時間は、こんな時間のこと。ここでなら可能だと、ようやく辿り着いた。ありがとう。これからも、この時間を。

Financier


最後の締めは、フィナンシェの金塊積みで。

[ Boulangerie Sous le ciel de Paris(ブランジュリー パリの空の下) ]

場所:東京都世田谷区上馬5-40-13
最寄駅:東急田園都市線「三軒茶屋」駅より徒歩10分。東急バス「若林3丁目」下車、徒歩1分。世田谷通り沿い、環七交差点交番の先。
営業時間:11:00-19:00(商品がなくなり次第終了)
定休日:日、月、火曜(4月からは完全週休3日へ)

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2010年04月23日

上馬/Boulangerie Sous le ciel de Paris パリの空の下(25):タルト・シトロン・ムランゲ

タルト・シトロン・ムランゲ:Tarte Citron Meringuer

すでにビション・リヨネでお馴染みのクレーム・シトロンは酸味の角が尖っておらず、ベッドの中のスポンジの形のような波状の起伏を思わせる丸みのある南フランス産クレーム・シトロン。それを流し込んだ生地に、ムラングがたっぷり搾られている。二段搾りのようになっていて、上段にはあっさりした焼き目が。

Tarte Citron Meringuer


このムラングが美味しかった。今までのタルト・シトロンは飾り方・盛り方に目を奪われることが割合多かったので、ムラングの味わいという部分にまで踏み込んだことがなかった。

この十分なムラングの量で、クレーム・シトロンと口の中で混じりあった時の甘さ加減がいい。確かに目元から小鼻周辺にフツフツと小汗が吹き出てしまうくらい酸っぱいタルト・シトロンは今でもとても好きだが、このタルト・シトロン・ムランゲもかなりいい。酸っぱいのは苦手な人でも、食べられそうな印象がある。

クレーム・シトロンとのバランスを取ったというだけには収まらない味。焼き目も、一見浅く入ってるように見えて、小さくパリッと歯に伝わる食感が確かにあり、食べ手を楽しくさせてくれる。今まで食べたタルト・シトロンのムラングありタイプのものでは、一番量が多い気がした。見た目だけなら、クレーム・シトロンよりも多く見えるが、とてもいい口溶けで、ムラングが多過ぎるという印象もない。

Tarte Citron Meringuer


タルト・シトロンは今まで好きでよく選んできたタルト。ムラングありのものもあれば無しのものもあって、ありの方に出会うことが多かった気がする。個人的にはどっちも好き。ムラングなしで記憶にあるのはラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブションのものだったか。

[ Boulangerie Sous le ciel de Paris(ブランジュリー パリの空の下) ]

場所:東京都世田谷区上馬5-40-13
最寄駅:東急田園都市線「三軒茶屋」駅より徒歩10分。東急バス「若林3丁目」下車、徒歩1分。世田谷通り沿い、環七交差点交番の先。
営業時間:11:00-19:00(商品がなくなり次第終了)
定休日:日、月、火曜(4月からは完全週休3日へ)

posted by 照乃芯 at 00:07 | Comment(6) | TrackBack(0) | パリの空の下 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月22日

カタネベーカリー(19):ピコ

ピコ:Pico

これは去年の4月、ほぼ一年前に食べたもの。恐竜の背中のような突起が左右に何本も伸びてる、可愛らしいパン。中にチョコが入ってる。いくつか買ったパンや菓子と一緒に食べた。

katane_pico.jpg



こうやって、いくつもの1〜2年前のネタがゴロゴロ出てくる。いい加減、順を追って出していかねば。

katane_pico2.jpg
posted by 照乃芯 at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | パン・ヴィエノワズリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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