2010年01月25日

上馬/Boulangerie Sous le ciel de Paris パリの空の下(8):バケット

バケット:Baguette

ガレット・デ・ロワと一緒にバゲットも買っていった。「また売り切れてるかな…」と思ったが、運良く一本残ってたので、すかさず追加注文。

Baguette


まず重さが違う。一本あたりに使ってる粉の量が「パリ規格」だから、持った瞬間に手に伝わってくる。

焼き色は浅めだが、クラストのカリカリ感がとてもいい。適度な反撥。理想的な食感。ほんのり金色。Cuits d'Or(キュイ・ドール)だ。ガレット・デ・ロワの記事で掲載したフェーブの写真のカットをもう一度掲載しておきたい。このフェーブは小麦粉とバゲット2本のものなのだが、パリの空の下のバケットの色と同じになってる。

Fève de la Galette des Rois


それに加えて、クラムの弾力がすごくいい。つまんで離した時の戻り方が素晴らしい。もっちりした歯応え。一口ごとの満足感がある。

ガレット・デ・ロワでもバゲットでも、東京のそれらはかなり火を入れてるように見える。もちろん、パリでももっと強く火を入れてるバゲットに出会うことはあるだろう。写真でしか見たことがないけど、パリでもジュリアンなど割と老舗のブランジュリーではかなりハードな火入れに見えるし、ルックスもゴツい。パリの空の下のバゲットは色自体は浅めだ。僕ら日本人は日頃、強い焼き目のものに見慣れてるから、とても個性的にすら感じる。

Baguette


よく「乾かすように焼く」と言われることがあるが、いろんなお店の生地を口にしてきて時折「乾かしすぎ」に出会うこともある。逆に保水性があっても、クラストの食感が長持ちせず、グニャッとしてしまうことがあるバゲットもある。ドミニク・サブロンの焼くバゲットが色的には近く感じる。

高温多湿な都市東京にあって、一年で最も空気が乾燥するこの冬の時期は、パンの劣化も一番遅い。今の時期にバゲットなどのパンを食べ比べするなら、限りなくいい状態を保って公平に比べることができるような気がする。その上で美味しいベゲットはやっぱり美味い。焼き色が濃ければ必ず美味しいわけじゃないし、まずは食べてみるっていうのが、何より確か。

クロワッサン:Croissant

去年も食べたクロワッサン。クロワッサンも一個買っていった。バケットと一緒になるけど、もう一回載せちゃおう。やっぱりいいな。こんなに食べ切った後の充実感を得られるクロワッサンはなかったな…。先に買い物を済ませて店を後にしていたはずのお客さんが、もう一度店に戻ってクロワッサンを追加していたくらいだし(笑)

Croissant


やっぱり美味いんだよ。今日の目当てが別のパンやお菓子でも、「…それとクロワッサン」って言いたくなっちゃうもんな。

軽くてサクサクするクロワッサン、バターの風味たっぷりのクロワッサン、これらはいくらでもあるんだ、東京には今ではもう。でも、この生地の密度は今まで出会えなかった。もちろん、このクロワッサンも表面と端っこで十分サクサク感が得られる。でも、中は粉がしっかり。もっちり。伝えたい美味しさに見合った粉の量が適切に注がれてる。

このお店のクロワッサンが必ずしも好みでない人もいるだろう。多分そういう人は、終始サクサク感のクロワッサンが好きな人なんだと思う。もちろん、いていいし、好きなクロワッサンを食べ続けることは誰にとってもハッピーだからね。僕は人の好みの違いには特に気にならないんだけど、このクロワッサンだけはやっぱりこのお店に来ないと食べられないから、多分行くたびに一個買って行くと思う。

[ Boulangerie Sous le ciel de Paris(ブランジュリー パリの空の下) ]

場所:東京都世田谷区上馬5-40-13
最寄駅:東急田園都市線「三軒茶屋」駅より徒歩10分。東急バス「若林3丁目」下車、徒歩1分。世田谷通り沿い、環七交差点交番の先。
営業時間:11:00-19:00(商品がなくなり次第終了)
定休日:日、月曜(3月は火曜も休みがありますが、4月からは完全週休3日へ)

posted by 照乃芯 at 00:31 | Comment(2) | TrackBack(0) | パリの空の下 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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