2010年01月27日

新宿三丁目/L'Atelier Dominique Saibron(5):クロワッサン・オ・ザマンド

クロワッサン・オ・ザマンド:Croissant aux Amandes

生地が見えないほどクレームダマンドがたっぷりかかったクロワッサン。クロワッサンはパティシエ出身のドミニク・サブロンの十八番と聞く。

Croissant aux Amandes


パリのモンジュ通りにある本店『Le Boulange de Monge』ではお菓子も並んでいるようで、写真で見た限りでは、タルト・ショコラやミルフイユなどの見た目からは結構クラシックなスタイルなのかなと。東京のお店に並ぶお菓子とは違って見えた。

Croissant aux Amandes


最近クロワッサン・オ・ザマンドを食べるようになって、こっちを選んで見た。クレームダマンドの重みでかなりギュッと詰まった生地。その分ポロポロ崩れない食べやすさはある。中のクリームにはクレーム・パティシエールも入れてあるようだ。

[ L'Atelier Dominique Saibron(ラトリエ ドミニク・サブロン)新宿店 ]

住所:東京都新宿区新宿2-12-8
最寄駅:都営新宿線「新宿三丁目」駅下車C-8出口、すぐ。
営業時間:10:00-21:00
定休日:無休

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2010年01月26日

藤が丘/PUISSANCE(26):ショソン・ナポリタン

ショソン・ナポリタン:Chausson Napolitan

昨年から三ヶ月連続で食べることになったショソン・ナポリタン。クリスマスケーキ以外はここのところパイ生地ばっかり食べてる(笑)

Chausson Napolitan


中にはレーズンも入ってるが、生地からどことなくレモンのような爽やかな風味が感じられた。ピュイサンスのショッソンはかすかにフルーティな風味を持ってるように感じた。

ただ、よく火を入れたせいなのか、カスタードが元からあまり入れられていなかったのか、カスタードの味わいについては物足りない印象。

ショソン・ナポリタン。これも、どこにも置いてあるお菓子ではないなあ…。ピュイサンスにもきちんと置いてあるあたりが、この店らしいというか。いいな、ピュイサンスのこういうとこ。ピュイサンスの品揃えが好きな人にとっては、これほど至れり尽くせりな店もなかなかないだろうと思う。

強引な言い方をすれば、生菓子の数なんてこれ以上増やさなくていいとさえ思える。あのシブーストの煌めきがあれば、それだけでもショーケースは映える。あの存在感は頼もしい。

それでも久しぶりに来たのだから、本店で生菓子も選んで帰ろうと思った。

忘れもしない。ピュイサンスにもポロネーズがあったはずだ。ポロネーズを買おうと視線を下げた時、新宿島屋パティシェリア限定だったはずのミルフイユがショーケースに並んでいるのを見た。これは真っ当な判断だと思った。あの味わいは本店に並んでなくてはいけないと思ってたから。

ましてやフィユタージュ。多少クレームパティシエールが馴染んだフィユタージュも美味しいけど、藤が丘から運んで新宿に並べるとなると、あるいはベストのタイミングを失う危険性もあり得る。本来なら、パティシェリアではなく本店にこそ相応しいのかもしれない。

……それはそうとポロネーズ。ポロネーズを見ると必ず思い出す、二つほどの懐かしい思い出がある。

[ PUISSANCE(ピュイサンス) ]

場所:神奈川県横浜市青葉区みたけ台10-1ドエルムラタ1F
最寄駅:東急田園都市線「藤が丘」駅より徒歩18分、駅前より東急バス青葉台駅行き「祥泉院」下車、徒歩1分
営業時間:9:30-18:30
定休日:木曜日・不定休(パティシェリアは水・木・金が未入荷日)

タグ:ショッソン
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2010年01月25日

上馬/Boulangerie Sous le ciel de Paris パリの空の下(8):バケット

バケット:Baguette

ガレット・デ・ロワと一緒にバゲットも買っていった。「また売り切れてるかな…」と思ったが、運良く一本残ってたので、すかさず追加注文。

Baguette


まず重さが違う。一本あたりに使ってる粉の量が「パリ規格」だから、持った瞬間に手に伝わってくる。

焼き色は浅めだが、クラストのカリカリ感がとてもいい。適度な反撥。理想的な食感。ほんのり金色。Cuits d'Or(キュイ・ドール)だ。ガレット・デ・ロワの記事で掲載したフェーブの写真のカットをもう一度掲載しておきたい。このフェーブは小麦粉とバゲット2本のものなのだが、パリの空の下のバケットの色と同じになってる。

Fève de la Galette des Rois


それに加えて、クラムの弾力がすごくいい。つまんで離した時の戻り方が素晴らしい。もっちりした歯応え。一口ごとの満足感がある。

ガレット・デ・ロワでもバゲットでも、東京のそれらはかなり火を入れてるように見える。もちろん、パリでももっと強く火を入れてるバゲットに出会うことはあるだろう。写真でしか見たことがないけど、パリでもジュリアンなど割と老舗のブランジュリーではかなりハードな火入れに見えるし、ルックスもゴツい。パリの空の下のバゲットは色自体は浅めだ。僕ら日本人は日頃、強い焼き目のものに見慣れてるから、とても個性的にすら感じる。

Baguette


よく「乾かすように焼く」と言われることがあるが、いろんなお店の生地を口にしてきて時折「乾かしすぎ」に出会うこともある。逆に保水性があっても、クラストの食感が長持ちせず、グニャッとしてしまうことがあるバゲットもある。ドミニク・サブロンの焼くバゲットが色的には近く感じる。

高温多湿な都市東京にあって、一年で最も空気が乾燥するこの冬の時期は、パンの劣化も一番遅い。今の時期にバゲットなどのパンを食べ比べするなら、限りなくいい状態を保って公平に比べることができるような気がする。その上で美味しいベゲットはやっぱり美味い。焼き色が濃ければ必ず美味しいわけじゃないし、まずは食べてみるっていうのが、何より確か。

クロワッサン:Croissant

去年も食べたクロワッサン。クロワッサンも一個買っていった。バケットと一緒になるけど、もう一回載せちゃおう。やっぱりいいな。こんなに食べ切った後の充実感を得られるクロワッサンはなかったな…。先に買い物を済ませて店を後にしていたはずのお客さんが、もう一度店に戻ってクロワッサンを追加していたくらいだし(笑)

Croissant


やっぱり美味いんだよ。今日の目当てが別のパンやお菓子でも、「…それとクロワッサン」って言いたくなっちゃうもんな。

軽くてサクサクするクロワッサン、バターの風味たっぷりのクロワッサン、これらはいくらでもあるんだ、東京には今ではもう。でも、この生地の密度は今まで出会えなかった。もちろん、このクロワッサンも表面と端っこで十分サクサク感が得られる。でも、中は粉がしっかり。もっちり。伝えたい美味しさに見合った粉の量が適切に注がれてる。

このお店のクロワッサンが必ずしも好みでない人もいるだろう。多分そういう人は、終始サクサク感のクロワッサンが好きな人なんだと思う。もちろん、いていいし、好きなクロワッサンを食べ続けることは誰にとってもハッピーだからね。僕は人の好みの違いには特に気にならないんだけど、このクロワッサンだけはやっぱりこのお店に来ないと食べられないから、多分行くたびに一個買って行くと思う。

[ Boulangerie Sous le ciel de Paris(ブランジュリー パリの空の下) ]

場所:東京都世田谷区上馬5-40-13
最寄駅:東急田園都市線「三軒茶屋」駅より徒歩10分。東急バス「若林3丁目」下車、徒歩1分。世田谷通り沿い、環七交差点交番の先。
営業時間:11:00-19:00(商品がなくなり次第終了)
定休日:日、月曜(3月は火曜も休みがありますが、4月からは完全週休3日へ)

posted by 照乃芯 at 00:31 | Comment(2) | TrackBack(0) | パリの空の下 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月24日

上馬/Boulangerie Sous le ciel de Paris パリの空の下(7):ギャレット・デ・ロワ

ギャレット・デ・ロワ:Galette des Rois

東方からの三賢者によってキリストが神であると認められ、この世に神が現れたことが公になった日のことを公現節といい、その日を祝ってフランスで食べられ続けているのが、このガレット・デ・ロワ。

Galette des Rois


東方の三賢者はそれぞれバルタザール、メルキオール、カスパーだが、これはフランスやキリスト教に詳しくなくても、『新世紀エヴァンゲリオン』が好きな人なら聞いたことがある名前だと思う。特務機関ネルフを支えるスーパーコンピュータ「マギ」システムに名付けられた三つのコンピュータの名前だ。ま、今エヴァ談義をするわけにはいかないんだけども。エヴァ好きな人がガレット・デ・ロワにハマるかどうかはさておき、まずはガレット・デ・ロワですよ。

Galette des Rois


この三賢者の来訪をイメージしたイラストが入った紙バッグにガレット・デ・ロワを入れてもらえるのが、パリの空の下。フランスから取り寄せたのだそうだ。今月3個目のガレット・デ・ロワ。パリの人は一ヶ月間で一体何個食べるんだろう。張り合おうというつもりじゃないけど、今年はよく食べた。去年までは一個が限界だと思ってたけど。そういえば、今月は生菓子を食べた記憶がない……(笑)

Galette des Rois


金色にスプレーされた生地。このフィユタージュの立ち上がりが素晴らしい。ここまで立ち上がるからこそ、表面のクープもただの模様では終わらない。…力強い。すごくいい表情してる。ショーケースの上に飾られていた瞬間からどうにも堪え切れない感情の高まりがあった。実物を見てこの立ち上がり方に、僕は静かに心の中で感嘆した。

Galette des Rois


巴シェフの焼くパイ生地がすごく美味いのは、初めてパリの空の下へ行った時に食べたナポリテーヌですでに判ってたとはいえ、改めて美味い。パイ生地とシュー生地を食べれば職人の腕が判るけど、ナポリテーヌを食べて巴シェフのパティシエの腕は確かだと思ったが、年が明けてこのガレット・デ・ロワを食べてる今でもその評価は何も変わらない。

Galette des Rois


使ってるアーモンドはスペイン・マルコナ種。アーモンドの香りがたまらん。

僕ら日本人はこの味に触れた時、「杏仁だー」と感じる。いつも思うのは、フランスのパティシエは杏仁というものを知ってるだろうか?ということ。

初めてピエール・エルメのピスターシュの使い方に出会った時、「ピエール・エルメは杏仁まで知ってるのか。あちこちにアンテナ貼ってんだな…」と思ってしまった(笑)

ひょっとしたらピエール・エルメもまだ杏仁のことは知らないかもしれない。僕らが「杏仁だー」なんて呟いてることも、多分まだ知らないかもしれない。彼らが杏仁を味わったらどんな反応を見せるんだろう…なんて思うとニヤついてしまう。

このクレームダマンドは帰宅後すぐでも美味しかったが、残り数カット分を夜9時過ぎに食べたら、もっと舌にまとってくるような甘味が重なって、寝かせた味になっていて美味かった。

Fève de la Galette des Rois


パリの空の下のフェーブ:Les Féves de la Boulangerie "Sous le ciel de Paris"

パリの空の下のガレット・デ・ロワから出て来たのは、「BAGUETTE」。ブランジュリーらしいフェーブがでてきた。バゲット2本と小麦粉の袋。僕はガレット・デ・ロワと一緒にバゲットも買って帰ったし、この記事を書いてる時点でバゲット(さらにクロワッサンも一個)はすでに食べ終わっていたから判るのだけど、一つ驚いたことがある。

パリの空の下のバゲット(バケット)を食べたことがある人なら、この写真のフェーブになっているバゲットを見て何かピンとくる箇所がないだろうか?

…そう。パリの空の下で焼いてるバゲットはこのフェーブの色と同じ生地の焼き色してる。

Fève de la Galette des Rois


シェフがくれた小さな贈り物:Les petits cadeaux que le chef m'a donné

赤いのが、見ての通りArnaud DELMONTELのフェーブ。そして、ピスターシュ(かな?)と勾玉の形をしたフェーブがGérard Mulotのもの。そして、Choco Missと書かれたウサギのフェーブ2種。これもArnaud DELMONTELのものらしい。貴重なものを貰った…。いずれも巴シェフに頂いたもの。嬉しかった。本当にありがとうございました! ずっと大切にします。

[ Boulangerie Sous le ciel de Paris(ブランジュリー パリの空の下) ]

場所:東京都世田谷区上馬5-40-13
最寄駅:東急田園都市線「三軒茶屋」駅より徒歩10分。東急バス「若林3丁目」下車、徒歩1分。世田谷通り沿い、環七交差点交番の先。
営業時間:11:00-19:00(商品がなくなり次第終了)
定休日:日、月曜(3月は火曜も休みがありますが、4月からは完全週休3日へ)

posted by 照乃芯 at 02:17 | Comment(6) | TrackBack(0) | パリの空の下 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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