2009年09月22日

代々木上原/boulangerie pour vous(9):クロワッサン

クロワッサン:Croissant

夏に訪問した分の、最後の一個。

やや小振りなフォルム。午後3時前の訪問で残り一つだったので、プーヴーの人気銘柄の一つなのだろう。ここのクロワッサンもバターが効いていて美味い。歯応えもさることながら、音がいい。興味のある人は、一度プーヴーのクロワッサンの音を聴いてみてほしい。とても心地良い。なるほど、これは人気なわけだと感じた。

Croissant



ちなみにクリームパンはすでに売り切れだった。こっちも評判のメニューだ。

自転車を押して駅前の坂を上った甲斐があった。疲れたけど。

[ boulangerie pour vous(ブーランジュリー プーヴー) ]

場所:東京都渋谷区上原1-22-2 良美ビル1F
最寄駅:小田急線・東京メトロ千代田線「代々木上原」駅東口改札より徒歩3分。
営業時間:平日/土曜:9:00 - 19:00、日祝:9:00 - 18:00
定休日:水曜日、第三火曜日

posted by 照乃芯 at 00:54 | Comment(4) | TrackBack(0) | パン・ヴィエノワズリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月21日

25 or 27

日中は思いのほか気温が上がって、暑かった。
下都賀郡に位置する祖母の家は栃木県の南部にある田舎なので、
高い建造物が一つもなく、その分都心に比べて日陰が少ないため、
すごく暑く感じたのだろう。実際、正午からは夏の気温にまで上昇していた。
25度ほどの予想気温だったはずなのだが…。

送迎バスでの移動中、10分に一軒しかコンビニを見なかった。
稲穂の優しい揺れが車窓を過ぎ続けてゆく、ド田舎だ。
都会の生活に染まってしまった今の自分には、
母の入院のために預けられた頃に祖母からもらった100円玉を握りしめて田んぼの間の畦道を駆けて、
近所で唯一のお店であった電気屋にお菓子を買いに毎日通った幼少時の数ヶ月を懐かしむのが精一杯だ。

やっぱり今でも100円玉がお金の中で一番好きだ。
貯金箱の中に入れるような100円玉は好きじゃない。
ポケットに入れたり、手に握りしめた100円玉が好きだ。あの畦道を思い出す。

あの畦道で100円玉を無くして、泣きじゃくりながらウチへ戻って祖母を連れ出し、
日が暮れるまで一緒に探してもらったあの日の祖母はもうすでに62歳。
あの頃から祖母は「おばあちゃん」だった。
あれから32年。

94歳。オレはそんなに長く生きられないだろう。
「あと59年は無理そうだよ、おばあちゃん。せいぜい、その半分いけばいいくらいだと思うから。」

告別式で献花した時の祖母の顔は誰がどう見ても微笑んでおり、その肌は明らかに94歳のものではない、とても美しいものだった。右手につまんだまま何処に置こうか一瞬思案したのち、頭の右上の辺りに白い菊の花を一輪、献花した。髪飾りみたいで、可愛かった。こんなに綺麗な肌して微笑んでる祖母の死に顔を前にしたら、オレがそこに置くために場所が空いていたとしか思えなかった。世界一綺麗な94歳だった。


8人兄弟の4女に生まれた母を生んだ祖母のために駆けつけた親類は、祖母の故郷である仙台から来たこれまで自分とは面識のない祖母の親類の姿も大勢合わせ、大人数による葬儀・告別式となった。

すぐ火葬となったので、葬儀場から火葬場へ送迎バスで10分ほど移動し、更に祖母宅の近所の檀家へ納骨するためにまた移動、すぐにまた最初の葬儀場へ戻って飯というあまりに慌ただしい流れ。高齢者が多い我が母方の親族には、この"シルバー"ウィークは身に堪えたに違いない。かくいう若い自分でさえ、帰路ではクタクタだった。ネクタイを緩めずにはいられなかった。

日本を出国する人の玄関先が成田空港なら、我が家にとって田舎へ行く時の玄関先は浅草。浅草というのは、自分にとってそういう町。子どもの頃から「玄関先に戻ってきた時」は決まって新仲見世のレストランに入る。今日も立ち寄り、暑さと疲れを考慮してチョコレートかき氷を食べて、帰りの銀座線に乗った。

東京の日中は27度だったが、ビルの陰は少しひんやりしていた。
posted by 照乃芯 at 17:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | メモ・お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

幡ヶ谷/CoNCeNT(38):ミルフィーユ(再掲)

ミルフィーユ:Mille Feuille

こちらのミルフィーユは、以前掲載した分の画像データが復旧できなかったので、再度撮り直した。食べたのは二週間前。

Mille Feuille



軽く洋酒を薫らせた粘り気のあるムスリーヌに苺のカットを加えたもので、しっかり焼き込んだ少し苦味のあるフィユタージュは2枚。つまり、一層式のミルフィーユ。側面にはパイクラム仕上げ。

都内のパティスリー(あるいはブランジュリー)で一層式のミルフィーユを食べようと思うと、このコンセントのミルフィーユかポールのミルフィーユくらいしかないと思う。正方形のルックスも両者はとてもよく似ている。

[ Patisserie CoNCeNT(パティスリー・コンセント) ]

場所:東京都渋谷区本町6-34-8
最寄駅:京王新線「幡ヶ谷」駅より徒歩4分。水道道路沿い。ガソリンスタンド隣。
営業時間:10:00-21:00
定休日:無

posted by 照乃芯 at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | コンセント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月18日

喪に服す

今日、金曜日の夜に祖母が亡くなったという知らせが我が家に入って、明日が通夜、明後日の日曜日には葬儀。…急な話でした。
今日やっと風邪が治ったのに、まるで入れ替わるように、祖母は逝ってしまいました。

料理人の叔父が亡くなった6年前の夏に、桐ヶ谷斎場で16年ぶりに再会し、その49日後に栃木の田舎で行なわれた法要で会ったのが、祖母の顔と声と、引いて前を歩いたときの手の感触を確かめた最後でした。

今まで撮り続けてきた写真の数々を見てもらう、心の底からその機会を待ちわびた人のうちの一人を、僕は今日失いました。

孫の顔を見せるどころかいまだもって独り身、自分に関わる「ハレの日」のいずれにも祖母を招くことがついぞ叶わなかったのは、おばあちゃん子として最大の心残り、そして痛恨の極みです。

甘時間は今年に入って毎日更新を続けてきました。ですが、管理人からお知らせがあります。
通夜となる明日と、葬儀が行なわれる日曜日の2日間だけ、更新を差し控えたいと思います。週明けから再開します。
posted by 照乃芯 at 21:13 | Comment(7) | TrackBack(0) | メモ・お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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