2009年08月28日

下馬/Signifiant Signifié(1):チャバタ

チャバタ:Ciabatta

イタリアの食事パン。後日掲載するドミニクサブロンのチャバタ(ナチュール)も十分美味しいけど、シニフィアン・シニフィエのチャバタも美味い。もっちりであるのはどちらも変わらないけど、こっちのチャバタは引きというか粘りというか、弾力がどこか違う。幸せの一口。

Ciabatta


噛むのが愉しい。本能で噛みたがってる日常の、噛みたいという口が求める原始的な欲求を、美味さに愉しさを乗せて返してくれるような人間らしい心地良さをくれる。

Ciabatta


噛む直前まで野性的で飢えた動物的な自分を、噛んだ瞬間に野性的な欲求をも叶えつつ、人間にしてくれるような感じ。すでに穏やかな自分が、そこにいることに気づく。今食べてるのは「人の食事」なのであると、再認識する。人の生活、人の日々、人の毎日。

Ciabatta


実をいうと、美味いチャバタのサンドイッチはまだ知らない。

美味いチャバタに出会うと、サンドイッチにはしないで、そのまま食べちまうから。
そりゃ、よくサンドイッチのことを考えるけども、サンドイッチにするのは決まって忘れちまうんだ。
何故って、美味いチャバタだなと感じたときには、もう食べてるんだよ。
食べ終わった後になってサンドイッチのことをよく思い出す。
そりゃ、早くサンドイッチにしてみたいと思うけども、サンドイッチにするのは決まって忘れちまうんだ。
美味いチャバタに出会うと…。

[ Signifiant Signifié(シニフィアン・シニフィエ) ]


場所:東京都世田谷区下馬2-43-11-1F
最寄駅:電車なら、東急田園都市線「池尻大橋」「三軒茶屋」駅から徒歩15分。バスなら、渋谷駅西口ターミナルより21〜23番乗り場、東急バス渋31〜34系統「自衛隊中央病院入口」下車。
営業時間:11:00-19:00
定休日:不定休(オフィシャルブログにて毎月の休業日を告知)
イートイン:可

タグ:チャバタ
posted by 照乃芯 at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | パン・ヴィエノワズリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月27日

吉祥寺/L'Epicurien(26):モンテカルロ

モンテカルロ:Monte Carlo

モンテカルロといえばラリー選手権やF1モナコグランプリ。まあ、それを一応言っておきたいなと。記事全体としては特に上手く話を絡める準備はしてません(笑)

Monte Carlo


リキュールをうっすらと効かせたショコラクリームが上に。下はキャラメル風味のムース。シュクレ生地の中にあるアパレイユはナッツ類のごろごろ入ったカフェクリーム。このクリームとムースの間には水分を抑えるためのアーモンド生地が薄く一枚。滑り止めでもあるか。実際、全体的にかなり水分が出るタルトだと思った。食べるのは早めの方が吉。

2009年のタルト界隈

今年のタルトの流れの一つとして感じるのは、クラシックでどっしりとしたアーモンドクリームではなく、ショコラやノワゼットのような素材を用いたより滑らかなクリームをアパレイユとしてタルト生地に流し込むタルト菓子に際立つものがしばしば見られること。

そして、器(生地)はやや薄めに焼いたもの。春に食べたラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブションのタルト・フリュイ・ルージュもそんな特徴を持ったタルトだった。やはり、滑らかで、胃に溜まらない、ソリッドでクリスピーなタルトの流れをおぼろげながら感じる。

その分、全体の水分バランスをとる上で完成難易度が上がってるのでは?…といろいろ食べながら感じることはある。素材の異なるクリームの間にスポンジを一枚挟んだり、ナッツ類をクリームの上か下に敷くことで、水分の流れ出しを少しでもせき止める仕上げになってるのが伺える。もちろん味の点でプラスになるかどうかが何より重要ではあるが。

これは、まるで植木のようだ。理論的には応用されていると見ても、もはや決して大袈裟ではないんじゃないかと思えるし、むしろ植木鉢の中(あるいはガーデニング全般)にヒントが埋まってるとさえ思う。

今回食べたタルトにしても、買ってから食べるまでのライフ(旬、ベストタイミング)は去年までのタルト菓子よりもずっと短くなってきている。ウチに持って帰って冷蔵庫に一旦しまい、夕食後に食べようと思うと、その頃にはすでにベストタイミングを逃していることも出てくるかもしれない。このような特徴を持ったタルトは、今のパティスリーの傾向・流れとしてあるのだろう。

形状に関しては、エッジの効いたスクエア型が出てきている。厚めに焼いてしまうと四隅の食感が出てきてしまって、口の中で五月蝿くなるように感じるので個人的には好きではない。タルトはやっぱり丸い方が、味も丸く収まると思う。

[ Pâtisserie Maison L'Epicurien(パティスリー・メゾン レピキュリアン) ]

場所:東京都武蔵野市吉祥寺南町1-9-5 レンツェン吉祥寺
最寄駅:JR中央線・京王井の頭線「吉祥寺」駅南口から徒歩3分。
営業時間:10:30-20:00(土日祝:19:00)
定休日:水曜日(パティシェリア入荷日は金・土・日)
イートイン:可(ラストオーダー/平日:〜19:30、土日祝:〜18:30)

posted by 照乃芯 at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | レピキュリアン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月26日

新宿三丁目/L'Atelier Dominique Saibron(2):サーモンとほうれんそうのキッシュ

サーモンとほうれんそうのキッシュ:Quiche au Saumon et Épinards

525円。やっぱち食べるならこのくらいの大きさがないと満足感が得られない。

サーモンは寿司ネタとしても好きだし、カルパッチョでも好きだし、ハラミをシンプルに炙って食べるのも大好きだが、キッシュで食べるのは初めて。

Quiche au Saumon et Épinards


クリームは結構滑らかで、いいボリューム。生地のフィユタージュについては、キッシュの場合むしろ液種と馴染んだ方が一体感があっていい気がする。その点では、ドミニクサブロンのキッシュは十分自分のツボだった。

[ L'Atelier Dominique Saibron(ラトリエ ドミニク・サブロン)新宿店 ]


住所:東京都新宿区新宿2-12-8
最寄駅:都営新宿線「新宿三丁目」駅下車C-8出口、すぐ。
営業時間:10:00-21:00
定休日:無休

タグ:キッシュ
posted by 照乃芯 at 00:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | パン・ヴィエノワズリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月25日

吉祥寺/L'Epicurien(25):カルメン

カルメン:Carmen

カルメンといってもOKAMAのカルメンではない。マカロンでサンドしたケーキ。上には薔薇の飾り。久しぶりにレピキュリアンのケーキに薔薇の飾りを見た。アムール・ドゥ・ショコラ限定ケーキ以来か。

Carmen



鮮やかな模様のチョコプレートはピスターシュクリームで滑り止めされている。

レピキュリアンのマカロンは他所のお店のものと比べるとかなり硬めのネッチリ感のあるものだが、ケーキ用に焼くマカロンは他所のお店同様かなり食べやすい食感になってる。

中は中央のピスターシュクリーム、周囲にナッツ類をちりばめたショコラクリーム。これだけでも美味しいが、これだけだときっと単調なケーキという印象が生まれたかもしれない。

Carmen


しかし、ここからがレピキュリアンらしい仕事の細かさ。食べてる途中で気づいて咄嗟に撮ったので汚らしい写真で申し訳ないのだけど、ピスターシュクリームの下にはパイナップルのジュレとコンフィに、アーモンド生地、更に下からはフランボワーズのジャムが。

これらが全体を引き締めてる。美味しい、これ。ここ1〜2年の新作では一番印象が良く感じられた。

[ Pâtisserie Maison L'Epicurien(パティスリー・メゾン レピキュリアン) ]

場所:東京都武蔵野市吉祥寺南町1-9-5 レンツェン吉祥寺
最寄駅:JR中央線・京王井の頭線「吉祥寺」駅南口から徒歩3分。
営業時間:10:30-20:00(土日祝:19:00)
定休日:水曜日(パティシェリア入荷日は金・土・日)
イートイン:可(ラストオーダー/平日:〜19:30、土日祝:〜18:30)

posted by 照乃芯 at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | レピキュリアン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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