2009年06月30日

白金台/À CÔTÉ Pâtisserie(12):ガトー・エテュ

ガトー・エテュ:Gâteau Étu

「イースト菓子」とあったので、イースト菌で発酵させたお菓子なのだろう。エテュというのはエテュペのことだろうか。違うか。ちょっと調べたけど、全然判らず。

Gâteau Étu


上面はアプリコットのナパージュがけの上にアイシングになっていて、更にシュガーパウダーが振ってある。パウンドケーキのようでありながらパンでもあるような、独特な食感。アプリコットの味があるものの、食べてる印象・食感はほとんどパンだと思っていいと思う。ほとんどパンのような生地にアプリコットジャムが塗られた簡素なもの、そういう印象だった。

しいて言うならパン・ド・ジェンヌ感覚だろうか。ただパン・ド・ジェンヌというならアーモンドがもっと伝わってこなければおかしい。軽過ぎる。これはやはり別物だと思う。

Gâteau Étu


正直、お菓子として味わうには、甘さも酸味ももう一つ二つくらい物足りないと感じた。シンプルに味わう焼き菓子としてはアーモンドのコクが足らなく感じる。

あまりに地味過ぎて、あまりに素朴過ぎて、このお菓子の良さがイマイチ伝わりにくい。ほんと、あと一つ二つくらい掴みがあると受け止めやすいのだが。ただでさえ他に並んでるお菓子が素朴なテイストなだけに。あんまりそれ一辺倒で走られても、というか。マニアック過ぎるな、これは。

オリジナルの考案なのかフランス地方菓子の一つなのかよく判らないのだが、あの狭い店内で売場面積を確保するほどの優先度があるようには感じなかったし、ア コテ パティスリーでこのお菓子こそを目当てに、っていうのは自分としてはないな…。一見「間口」が広そうに見える「素朴」というのは、度が過ぎるとマニアックになる気がする。

このお菓子に対して惜しげなく手間賃を払う客と、「素朴過ぎて良さが伝わりにくいかも知れない。…だが、それがいい」という理解を求める職人との間にある情熱というのは、実はとてもマニアックなことなんだと思うよ。

シンプルで素朴で優しげなお菓子屋のイメージで押す人もネット界隈にはいるだろうけど、本当はそんなに「間口」の大きなお店じゃないんじゃないだろうか、このお店って。

[ À CÔTÉ Pâtisserie(ア コテ パティスリー) ]

場所:東京都港区白金台2-5-11
最寄駅:都営三田線・東京メトロ南北線「白金台」駅より徒歩5〜6分ほど
営業時間:9:30-13:00/15:00-19:00(13:00〜15:00は仕込み時間のため、一時閉店)
定休日:不定休

posted by 照乃芯 at 00:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | ア コテ パティスリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月29日

カタネベーカリー(5):アマンディーヌ

アマンディーヌ:Amandine@230円

写真は今年4月に食べた時に撮ったもの。クレームダマンドの中にはレーズン。パート・シュクレの焼き具合がいい。アーモンドスライスの量、アプリコットジャムの甘酸っぱさ加減、どれをとっても美味しい。大きくてコストパフォーマンスも高い。

Amandine


何度食べただろうか、このアマンディーヌを。こんなに頻繁にリピートしているアマンディーヌはカタネのものだけ。

普通、パティスリーへ足を運んで、この大きさのタルトだったら360〜70円は少なくともとってると思う。都心から随分離れた場所にあるパティスリーでやっと320円くらいで見かけるかもしれない。それが、わずか230円。

食った瞬間に「ここのタルトに負けてるタルトを並べてる店が今までいくつあったか、なかったか」を指折りつつ想像したら、正直自分の両手だけでは済まない。少なくとも、パン屋で食べられるタルトでは個人的にナンバーワンの評価。パティスリー込みでも、かなりいい線いってるタルトだ。
posted by 照乃芯 at 00:01 | Comment(2) | TrackBack(0) | パン・ヴィエノワズリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月28日

代々木上原/pâtisserie française salon de thé DARIOLEUR(9):リゼット

リゼット:Risette

フルーツのコンフィが沢山乗った焼き菓子。まるで一口サイズのパウンドケーキといった印象。

Risette


ここの焼き菓子は以前にも食べたことがあるが(甘時間には未掲載)、バターではなくマーガリンを使ってるというのが…。それをヨシとするかどうかで評価が完全に分かれるかな。形は可愛いんだけどね。

[ pâtisserie française salon de thé DARIOLEUR(フランス菓子・喫茶 ダリオルール) ]

場所:東京都渋谷区上原3-44-11
最寄駅:小田急線「代々木上原」駅より徒歩1分。
営業時間:10:00-20:00
定休日:無休

posted by 照乃芯 at 00:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | パティスリー(未分類) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月27日

富ヶ谷/MUSÉE DU CHOCOLAT THÉOBROMA(13):ヴェリンヌ・ショコラ・オレ

ヴェリンヌ・ショコラ・オレ:Verrine Chocolat au Lait

夏らしい爽やかなココナッツ風味でありながら、意外とワイルドサイドな質・食感のシュトロイゼルに、艶やかなアプリコットのコンフィが乗っている。ノワゼットのムースにミルクショコラのムース。二層のムースを掘り返すと一番下から溢れ出てくる源泉はアプリコットのジュレ。なお、中央にビターショコラのビスキュイもある。

Verrine Chocolat au Lait



アプリコットやパッションフルーツ、レモンといったいわゆる黄色い酸味のフルーツはミルクショコラやホワイトショコラとの相性がいい。赤い酸味の主にベリー系フルーツはビターショコラがいい。

Verrine Chocolat au Lait


ところで、『甘時間』を見に来るぐらい甘いもの好きな人はヴェリーヌを普段どうやって食べてるのだろう?
やはり各層をスプーンで下まですくって全体を一口で食べたり?

自分の場合は最初の2〜3口だけは素直に下へすくって全体を一口で味わっているけども、
それ以降は全部かき混ぜて食べてる。かき混ぜて食べるなんて、プチガトーでは出来ない楽しみ方だから。
本当に美味しいヴェリーヌなら、かき混ぜた時にだって美味しさが口の中に広がるはず(だと思う)。
特に生地を部分的に使っているヴェリーヌは、こうした方が口溶けが良くなる。

ヴェリンヌあるいはヴェリーヌはコップの意味で、この単語が使われる以前は総じてグラスデセール、カップデザートと呼ばれることが多かった。「コップ」と呼ぶよりはグラスと呼んだ方が高級感が出るが、まあ今後はヴェリーヌあるいはヴェリンヌでいいんじゃないかと。皿盛りデセールなんかも、何かいい呼び方が将来生まれるかもしれないな。


[ MUSÉE DU CHOCOLAT THÉOBROMA(ミュゼ・ドゥ・ショコラ・テオブロマ) ]

場所:東京都渋谷区富ヶ谷1-14-9グリーンコアL渋谷1F
最寄駅:東京メトロ千代田線「代々木公園」駅から徒歩6分、JR「渋谷」駅より徒歩10分。
営業時間:9:30-20:00
定休日:無休

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