
○黒ビールとマールの2種ケーク(¥5,000/2本合計)
マール・ド・ブルゴーニュとバター、アーモンド・プードルを生地に練り込んだケーク。こちらは、外見は非常に爽やかな雰囲気ですが、しっかりとマールが効いてます。マールは、ブドウの搾りかすから作るブランデー。前日いただいた黒ビールのケークとは対称的な色。黒ケークに対して”白ケーク”。
包みを開けた瞬間、マール酒の薫りが立ちこめました。上に載るのは、マール酒に漬け込んだグリーンレーズンです。くうー、大人じゃん!こういうのを待ってました!
さすがにマール酒を用意するわけにもいかなかったので、何となく冷たいお茶を飲みましたが、どうだったでしょうか。マール酒を飲んだ事は残念ながらありませんが、ケークをきっかけに今度飲んでみたくなりました。こんなケークが食べられるバーがあったら最高ですね。
各種、それぞれ2,500円計算。従来のケークの最高値が1800円くらいなので、さすが限定品だなと思います。でも、この値段であってもレギュラー化してほしいと思うほど美味しいです。こういうケークも作れるというのはすごいなと思うし。2500円のケークがあっても別に構わないんじゃない?……まあ、でもマール酒はパティスリーが潤沢に買い占められるほど余裕のないレアなお酒だから仕方ないですよね。どうか年に一回っていう感じでお願いします(^人^)
☆制約という名の自由
それにしても、ケークシリーズは毎度の事ながら美味しいですね。バッハは「制約があるほうが自由に羽ばたける」と言っていましたが、『GATEAUX』の特集にあった記事タイトル「こだわりの型が個性を創る」というのは、ゆえに頷けます。考え方ですね。好きなようにやってくれ、と言われるのは時として地図を持たずに航海へ旅立つようなものかもしれません。
逆説的な表現ですが、型というのは、一見すると捕われたり、時に嵌ったりする事があります。しかし、限られたキャンバスを前に、そのスペースと材料を使っていかに表現するかというのはアートの領域です。ある意味ストイックでもあります。しかし、あのケークの型の中でいろんな創造性に富んだものが出来上がってゆくのを見届けるのは喜びですね。
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Aigre Douce(エーグルドゥース)
場所:東京都新宿区下落合3-22-13
最寄駅:JR山手線「目白」駅より徒歩5〜6分
営業時間:10:00-19:00
定休日:水曜日(祝日の場合は翌日休業)
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