2006年06月17日

目白/Aigre Douce(9) - 1:黒ビールとマールの2種ケーク(限定20セット)

特別編集『BRUTUS 決定版!日本一の「手みやげ」』(マガジンハウスムック)を立ち読みしていたら、なんとエーグルドゥースの見た事ないケークが載ってました。「黒ビールとマールの2種ケーク」というもの。

すでに5/8〜5/14に一回目の予約販売がされていて、この時はそんなケークがあるとはツユとも知らず。そして、二回目の予約販売が6/1〜6/6という事で、6/1の朝、開店と同時に電話をかけて予約しました。各回とも限定20セット(\5,000)という事で競争率激しそうとか思ったら、ものすごくマッタリと余裕で予約できました(笑)

aigredouce_cake_beer_marc.jpg

箱も豪華。リボンも付いてるし、この紙袋は初めてです。「いい買い物してきやがったな」って感じです(笑)

今月の『GATEAUX』にもケークの特集が載ってたけど、『dancyu』ではこのケークの事は触れられてなかったんです。知ってれば5月の時に予約したのに。

それにしても、帰りがけに本屋で立ち読みしてほんとによかった。冒頭に書いた特編BRUTUSの内容というか、選者の顔ぶれや選者のおみやげチョイスには多少のツッコミどころがあるけど、それはまた別の機会にでも。…あ、いや面倒くさいからいいや(笑)

では、以下コメントです。ちょっとヨロシク。

aigredouce_cake_blackbeer.jpg

○黒ビールとマールの2種ケーク(¥5,000/2本合計)

まずは黒ビールの方から。

ギネスビールを半分まで煮詰めた状態で生地に練り込み、焼き上げているそうです。上に載るのは黒ビールに漬け込んだイチジク。飲み物は当然、ギネスビールを合わせてみました。

イチジクは黒ビールに漬け込んだからといっても、しっかりイチジクの甘味は出ています。むしろ逆に際立っているのかも。黒い生地はガリガリという風ではなく、とてもしっとり。ビールの苦味を感じるほどではないですが、ほのかな風味が旨いです。イチジクの粒の食感とギネスビールの泡のイメージが見事にリンクします。渋い!そして、ギネスビールとの相性もイイ!

風呂上がりに食べましたが、これは最高です。なんという贅沢か。ビールとケークという食べ合わせがうまくいくとは。ビールを飲みながらケーキを食べるなんて思ってもみませんでした。ポートワインやシャンパンの組み合わせならポピュラーですが、ビールというのは凄い。

非常に大人の男性向けなケーキではないでしょうか。一気に食べ尽くし、そして飲み干しました…。幸せです。いい夜になりました。

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Aigre Douce(エーグルドゥース)

場所:東京都新宿区下落合3-22-13
最寄駅:JR山手線「目白」駅より徒歩5〜6分
営業時間:10:00-19:00
定休日:水曜日(祝日の場合は翌日休業)

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posted by 照乃芯 at 00:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | エーグルドゥース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月12日

目白/Aigre Douce(8):フラン・ア・ラ・バナーヌ

aigredouce_flan_a_la_banane.jpg

○フラン・ア・ラ・バナーヌ - Flan a la Banane -(¥380)

もう一つはプリンです。ショーケースの中も濃厚なケーキがいくつか鳴りを潜め、マンゴーを使ったプリンやこのバナナを使ったプリンなど、夏に向けて本格的なラインナップになってきたなという印象です。

クレームカラメルの上には果肉感のあるバナナのジュレがたっぷりと盛ってあり、中央にシャンティー、その上にフランベされたナッツとバナナのスライスが。エーグルドゥースはバナナを使ったお菓子も印象的です。カスレットやバナーヌ・ココなど。

クレームはやや「滑らか系」。通常並んでいるプレーンタイプのクレームカラメルは「しっかり硬め系」なのですが、組み合わせる素材に応じてクレームの硬さをコントロールしてある辺りが嬉しいというか、ちゃんと仕事してるっていうか。選択の幅をこちらに与えてくれますし。確かにバナナなら「滑らか系」で正解だと思います。プレーンタイプとマンゴー、そしてこのバナナで合計3種類のプリンが現在ショーケースに並んでいる事になります。より一層爽やかな雰囲気のラインナップになったなあと。

下部にあるカラメルはプレーンタイプ同様、お酒の効いた苦い赤めのカラメルです。上から食べ進めると、全体的に優しい味で終わってゆくような気がするのですが、最後に一捻り、といった感じ。赤めのカラメルなんですが、クレーム全体が白的な味なのに対して、カラメルは黒的です。こういった部分も寺井シェフの考え方が反映されてます。

個人的には、プレーンタイプよりもこちらの方がオススメかな。でも、全体的には結構甘めなので、何か冷たいシンプルな飲み物(アイスティーとか?)を一緒に合わせておいた方がいいかも。バナナを使ってる分、食後のボリューム感も意外と感じます。

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Aigre Douce(エーグルドゥース)

場所:東京都新宿区下落合3-22-13
最寄駅:JR山手線「目白」駅より徒歩5〜6分
営業時間:10:00-19:00
定休日:水曜日(祝日の場合は翌日休業)

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目白/Aigre Douce(7):シブースト・オー・パンプルムス

aigredouce_chiboust_aux_pamplemousse.jpg

○シブースト・オー・パンプルムス - Chiboust aux Pamplemousse-(¥400)

従来ポンム=リンゴを使うケーキですが、エーグルドゥースのそれはパンプルムス、つまりグレープフルーツのシブースト。先月お店に訪問した時に目に付いたケーキ。その時は最後の一個だったため他のお客さんにお譲りしたのですが(選ぶのが遅かっただけです)、今回は結構余裕があったので買ってみました。…パンプルムス、ですよ。危なかったー。シブースト・オー・パンプルムス。オーダーの時に久しぶりにカミかけた(笑)

ラ・マーレ・ド・チャヤのシブストを食べた時に表面の焼き目がすごく焦げ臭くて苦かったので、シブーストとはこういうケーキなのかと、ほろ苦いシブーストデビュー(やかましい)を飾ってしまったので、エーグルドゥースなら克服させてくれるんじゃないかと淡い期待を抱いていました。

土台はパイ生地、そこに果肉入りグレープフルーツ風味のカスタードクリーム。その上に、とても淡くてさっぱりとした柑橘系の風味(これもグレープフルーツかな)のメレンゲ。表面をバーナーで焼いて焼き目を付けてあるものの、派手な焼き目は付いておらず、ゆえに全く焦げ臭くないです。その分、苦味のあるカラメルでナパージュして苦さの部分を演出しています。焼きで苦さを演出するためにシブーストやグレープフルーツの持つ爽やかさを干渉しない。…この部分を、エーグルドゥースにおける「味本位の引き算」だと自分では呼んでいます。これがデザインです。

それから土台がパイ生地という辺りも気に入りました。爽やかな全体の風味にパイ生地のサクっとした食感でアクセントを付け、カラメルで引き締めるといった具合。非常に食べ易く、安心感があります。

外観はプレ・ドゥ・ラ・リヴィエールのシブーストポンムに似ているなあという印象です。まだ食べていないので味については控えさせていただきたいのですが。…片や6/4に食べたイル・プルー・シュル・ラ・セーヌのシブースト(シブーストゥ・ポワール)だと、また違った外観なんですね。丸くて土台の生地がパートシュクレになっていて、タルトっぽい外観。使ってるフルーツも今はポワール、洋梨です。こちらも美味しかったです(今週アップします)。シブーストに関しては、あまりクラシックに系統し過ぎず、多少なりともお店の個性が出たものの方が自分には美味しく感じます。

要は、ベーシックにリンゴを使うか季節に合わせたフルーツを組み合わせるかという違い。だから、今の時季にデコポンを使ったデフェールのシブストもきっと美味しいんだろうなと漠然と思うんですが、コストパフォーマンスではエーグルドゥースやプレ・ドゥ・ラ・リヴィエールには適わないなという気がします。アートの観点からいえばデフェールがやや上をいってると自分は思いますが、たまプラーザまで交通費をかけてまでその部分にお金を払いたいと思わない方は前者2店をオススメします。もしくはイル・プルー・シュル・ラ・セーヌでも可。

エーグルドゥースのそれは、グレープフルーツの持つ苦味を上から覆うようにカラメルが重なってグレープフルーツの甘味の部分を際立たせてくれていて、美味しいシブーストです。これならこれからの暑い時期でも何度でも食べられると感じましたし、シブーストが好きになれました。やっぱりこのお店との相性の良さを感じましたね。またもやケーキを一つ教わったという印象でした。

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Aigre Douce(エーグルドゥース)

場所:東京都新宿区下落合3-22-13
最寄駅:JR山手線「目白」駅より徒歩5〜6分
営業時間:10:00-19:00
定休日:水曜日(祝日の場合は翌日休業)

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posted by 照乃芯 at 23:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | エーグルドゥース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月11日

たまプラーザ/DEFFERT(4):ジヴァラ

deffert_jivara.jpg

○ジヴァラ - Jivara -(¥401)

ヴァローナ社のジヴァラ・ラクテ(ミルクチョコレート)を使ったガナッシュと栗のパウンド生地を重ねたケーキ。最近のチョコレート業界はとにかくカカオ分が高いものばかりで競ってる感じがして、ミルクチョコレートのような軽くて食べ易い美味しいチョコレートが軽んじられているようにも感じていたので、ジヴァラ・ラクテを使ったケーキに出逢うと嬉しくなります。時々人とは逆を行きたくなる性格なので(笑)

蕾のように丸く閉じた、いやこれから咲こうとせんばかりの丸く盛られたチョコ細工が3つ上部に載っています。ボディは、上からジヴァラ・ラクテのガナッシュ。ほんのわずかですがお酒の風味も感じました。一番下は栗のペーストを練り込んだパウンド生地。その間に挟まれているのはシャリシャリとした食感が特徴のフィヤンティーヌ。ああ。これ前から好きですね。フィヤンティーヌを使っているというだけで0.5点の査定アップです。よく判んないけど。とにかく美味しいです。

それにしても、二口目以降、ガナッシュに含んだお酒の香りが徐々に高まってきて、いよいよ楽しくなってきました。ブランデーでしょうか、これは。舌に残るほどのものではなく、ミドルノートを頂点に、スっと入ってスっと消えていくパフュームという印象です。

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(あとがき)

というわけで、合計4つのケーキを食べましたが、今回選んだケーキはどれもヒットでした。形も綺麗だし、味もフォルムの美しさに負けず、無駄がない。味本位の中でアートワークを成立させられる数少ないお店の一つかも。個人的にも大好きなお店の一つとなりました。よって、デフェールもセレソン入り決定です。このお店が都内にあったらな…と思わせるだけの魅力があります。秋までにはたまプラーザの本店を訪問したいです。

ちなみに余談ですが、デフェールをローマ字でタイピングする時の左手の指の動きが非常に美しい事に今回気付きました。

特に「DE」のあとの「F」2連続打ちからE→R→Tという運指。人差指で2回トントンってきて、薬指→中指→人差指、とまるで音符が半音階進行してゆくような美しい旋律の流れ。まさか開店当時ここまでは計算してなかったですよね、安食シェフ?

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PATISSERIE DEFFERT(パティスリー・デフェール)
*リンク先は参考サイトです。

場所:神奈川県横浜市青葉区美しが丘1-5-3
最寄駅:東急田園都市線「たまプラーザ」駅より徒歩3分。
営業時間:10:00-20:00(L.O.19:00)
定休日:水曜日

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タグ:チョコ
posted by 照乃芯 at 12:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | デフェール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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