2006年06月22日

代官山/IL PLEUT SUR LA SEINE(3):シブーストゥ・ポワール

クラシックなものもいいんですが、リンゴよりも別のフルーツを使ったシブーストに興味があって、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌのシブーストを楽しみにしていました。奇をてらう必要はないですけど、もっとこう、リンゴ以上の相性のフルーツはないかなーなんて。

ilpleut_chiboust_poire.jpg

○シブーストゥ・ポワール - Chiboust Poire -(¥682)

こちらのシブーストはポワール、洋梨です。土台はパートシュクレ。丸いとパートシュクレなんでしょうか。四角いとパイ生地、とか。どっちが好みか…というのは難しい選択です。

雑な言い方をすれば「美味し」ければいい、という事になってしまいますが、エクレールのところでも書いた通り、カラメル(キャラメル)が美味しいかどうか、パイ生地ならサクっとしてるかどうか。メレンゲはくどくないか、口溶けがヨイかどうか。どちらかといえばメレンゲには主張せずに「つなぎ」の役割を期待します。できれば、ポワールならポワールが仄かに薫る程度で。それ以上甘くしてほしくないです。そして、カラメリゼが焦げ臭くないかどうか。

全体的には大きな癖もなく、このお店の中では食べ易い部類と感じました。その分、味は普通といえば普通と感じるかも。

カラメル部分は焦げも少なく、純粋にカラメルの苦味で表現されてるとこもいいと感じました。ここが焦げ臭いと挫折しちゃいますから。

実際食べてみて感じるのは、多分やっぱり、リンゴを使ったシブーストよりも洋梨だとかグレープフルーツなどを使ったものの方が自分は好きだと思います。ですので、イル・プルーのシブーストゥ(←)も好きです。

さて、残るは「オレンジのショートケーキ」です。

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Patisserie IL PLEUT SUR LA SEINE(パティスリー・イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ)

場所:東京都東京都渋谷区猿楽町17−16  代官山フォーラム2F
最寄駅:東横線「代官山」駅より徒歩6分くらい 旧山手通り沿い都立第一商業高校横
営業時間:11:30-19:30
定休日:火曜日

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2006年06月21日

代官山/IL PLEUT SUR LA SEINE(2):エクレール・キャラメル

ミルフイユに引き続き、6/4の日曜日に訪問したイル・プルー・シュル・ラ・セーヌの、エクレール・キャラメルです。

ilpleut_eclair_caramel.jpg

○エクレール・キャラメル - Eclair Caramel -(¥472)

エクレールは最近ハマってるのでオーダーしました。メニューにあればできるだけ買うようにしています。というのも、カスタードの美味しさと生地の美味しさはシュークリームで見極めようとずっと思っていましたが、どういうわけか最近もうすっかりエクレアに夢中です。コンビニのエクレアまでせっせと買うくらい。

さて、エクレール・キャラメルですが、フォンダンがたっぷりかかっていて美味しいです。ヒビも入ってなく綺麗です。キャラメルという点も非常にソソります。焼き菓子にも生菓子にもマッチするキャラメルはとても好きです。キャラメルの美味しいパティスリーにはハズレはないと勝手に思っております(笑)

生地の中に詰まっているキャラメルクリームにはブランデーの香りがします。大人向けですね。

ilpleut_earlgrey.jpg


飲み物は無難にアールグレイをオーダーしました。味は…別にどうってことないですね(笑)

紅茶の美味しい喫茶店ならいくらでもあると思うので、無理な期待はしていませんでしたし。…って、なんか「紅茶の美味しい喫茶店」とか言うと柏原芳恵を思い出すんですが。

ただ、美味しい事は美味しいのですが、やはりエクレールに472円を毎度出すわけにはいかないかなーという印象。それでも他所じゃ得られない感動があるよ、という風には感じませんでした。ブランデーが効いているかどうか、というだけの特徴なら、もう少し他のお店を巡ってコストパフォーマンスと味のバランスがとれたエクレアを探すのも悪くないかと思いました。こういうクラシックなお菓子は、もう少し手ごろな価格で提供してほしいなあ。

というわけで、まだしばらくアチコチで食べ比べが続きそうです。

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Patisserie IL PLEUT SUR LA SEINE(パティスリー・イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ)

場所:東京都東京都渋谷区猿楽町17−16  代官山フォーラム2F
最寄駅:東横線「代官山」駅より徒歩6分くらい 旧山手通り沿い都立第一商業高校横
営業時間:11:30-19:30
定休日:火曜日

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2006年06月20日

代官山/IL PLEUT SUR LA SEINE(1):ミルフイユ

6/4の日曜日にイル・プルー・シュル・ラ・セーヌに行ってきました。パティスリーでは初めてのイートインです。テラスではなく店内で食べました。夕方だったせいなのか、空いていて余裕で座れました。かくして、イートインで4つ食べるという強攻策に打って出たのでした。で、やっぱり目当てはミルフィーユ。

ということで、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌです。

ilpleut.jpg


以下コメントです。ちょっとヨロシク。

ilpleut_millefeuille.jpg


○ミルフイユ - Mille Feuille -(¥630)

まずは店員さんに説明を受け、食べ方などを教わります。例の「手で」というやつですね。パリパリにカラメリゼされたフィユタージュの間に、搾りたてのカスタード。外観や味は、とてもスタンダードですが、作り立てというのはやっぱり美味しいです。これがイル・プルーのミルフィーユか、という印象。手掴みという辺りが自分には新鮮でした。

ただ、ここのミルフィーユが最強かと問われたらすぐに「うん」とは言えません。こういうミルフィーユの中では最強かも知れないけど、ミルフィーユ全体で考えたら、一番はあげられないですね。日本の、日本人のミルフィーユでは一番かも知れません。

というのも、後日(6/10)食べる事になったエルメのドゥ・ミルフィーユがあるからです。今週中にアップできると思いますが、自分はエルメのミルフィーユの方が上だと思います。

…ただ、こう言い切るのはとても勇気がいるし、土着が染みこんだフランス人のものと比べる事自体、すでにハンディキャップがあるとは思うんですが、向うの(「エルメ」の)ミルフィーユにはやっぱり「本物」があると認めざるをえないです。フランス菓子である以上、日本人には超えられない壁があったと。そう言う他ありません。似たような事を度々口にしていますが、やっぱりその存在を確認した以上、やむをえないなと。

3コードによる12小節進行でどんなに泣けるブルーズギターをつま弾いたとしても、白人は絶対に黒人にはなれないのと同じです。

逆に、フランス人には、日本の「風流」の域には達する事ができないとも感じます。それは日本人だけが持つ事のできる、身体に染みついた日本人の特権です。だから、ほんとはどっちが一番かなんていう言い方はナンセンスかもしれない、と判ってはいるんですが、フランス菓子という土俵である以上、仕方ないかなと。そこを痛感した先に日本人のケーキがあると思うし、素晴らしいシェフが日本には沢山いると思います。

次回、ピエール・エルメのエントリーで、だからひとまずミルフィーユの食べ比べは落ちつかせようかと思っています。少し時間を置こうと考えてます。
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Patisserie IL PLEUT SUR LA SEINE(パティスリー・イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ)

場所:東京都東京都渋谷区猿楽町17−16  代官山フォーラム2F
最寄駅:東横線「代官山」駅より徒歩6分くらい 旧山手通り沿い都立第一商業高校横
営業時間:11:30-19:30
定休日:火曜日

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2006年06月17日

目白/Aigre Douce(9) - 2:黒ビールとマールの2種ケーク(限定20セット)

続いてはマールの方。

aigredouce_cake_marc.jpg

○黒ビールとマールの2種ケーク(¥5,000/2本合計)

マール・ド・ブルゴーニュとバター、アーモンド・プードルを生地に練り込んだケーク。こちらは、外見は非常に爽やかな雰囲気ですが、しっかりとマールが効いてます。マールは、ブドウの搾りかすから作るブランデー。前日いただいた黒ビールのケークとは対称的な色。黒ケークに対して”白ケーク”。

包みを開けた瞬間、マール酒の薫りが立ちこめました。上に載るのは、マール酒に漬け込んだグリーンレーズンです。くうー、大人じゃん!こういうのを待ってました!

さすがにマール酒を用意するわけにもいかなかったので、何となく冷たいお茶を飲みましたが、どうだったでしょうか。マール酒を飲んだ事は残念ながらありませんが、ケークをきっかけに今度飲んでみたくなりました。こんなケークが食べられるバーがあったら最高ですね。

各種、それぞれ2,500円計算。従来のケークの最高値が1800円くらいなので、さすが限定品だなと思います。でも、この値段であってもレギュラー化してほしいと思うほど美味しいです。こういうケークも作れるというのはすごいなと思うし。2500円のケークがあっても別に構わないんじゃない?……まあ、でもマール酒はパティスリーが潤沢に買い占められるほど余裕のないレアなお酒だから仕方ないですよね。どうか年に一回っていう感じでお願いします(^人^)

☆制約という名の自由

それにしても、ケークシリーズは毎度の事ながら美味しいですね。バッハは「制約があるほうが自由に羽ばたける」と言っていましたが、『GATEAUX』の特集にあった記事タイトル「こだわりの型が個性を創る」というのは、ゆえに頷けます。考え方ですね。好きなようにやってくれ、と言われるのは時として地図を持たずに航海へ旅立つようなものかもしれません。

逆説的な表現ですが、型というのは、一見すると捕われたり、時に嵌ったりする事があります。しかし、限られたキャンバスを前に、そのスペースと材料を使っていかに表現するかというのはアートの領域です。ある意味ストイックでもあります。しかし、あのケークの型の中でいろんな創造性に富んだものが出来上がってゆくのを見届けるのは喜びですね。

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Aigre Douce(エーグルドゥース)

場所:東京都新宿区下落合3-22-13
最寄駅:JR山手線「目白」駅より徒歩5〜6分
営業時間:10:00-19:00
定休日:水曜日(祝日の場合は翌日休業)

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posted by 照乃芯 at 00:43 | Comment(0) | TrackBack(1) | エーグルドゥース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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